2023/3/31更新
東京都内の保育士給料について『どのくらいなのか、なぜ東京は高いのか、など』を解説していきます。また、今後の動向についても触れていきます。
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日本一の大都市でもある首都、東京。暮らす人も働く人も多い分、保育のニーズがもっとも高い地域と言っても過言ではありません。そんな東京都での保育士の年収(月給)はどの程度になっているのでしょうか。
厚生労働省実施の「賃金構造基本統計調査」によると、令和3年度の東京都内の保育士【※管理職クラスの方も含む】の平均年収は約448万円(平均月給29.8万円)になります。
※平均年齢は37.6歳、平均勤続年数6.8年となっています。
東京は物価や家賃相場が高く、保育ニーズの高まりと多様化も重なって、このような年収・月給になっていると考えられます。
一方で、ハローワーク求人統計データ「保育士|職業情報提供サイトjobtag」によると、東京都の保育士求人で出ている平均月給は21.8 ~ 25.9万円となっています。
実務経験年数(6.8年未満)・年齢(37.6歳未満)によっては、東京都内の保育士平均年収448万円(平均月給29.8万円)と同等、もしくはそれ以上の給料を求めるのは難しいかもしれません。
東京都の保育士の平均年収(約448万円)は、全国平均を大きく上回っています。同じ令和3年度の全国での保育士の平均年収額が約382万2千円、平均月収25万6千円(平均年齢38.1歳、平均勤続年数8.8年)ですから、東京都はかなり良い数字です。もっとも保育士の仕事の大変さを考えれば、保育士給料の平均が全体的に低過ぎるだけとも言えるかもしれませんね。
保育士.net内の東京都内の保育求人の平均給料で見ると、世田谷区で23万円~31万円、杉並区・中央区・江戸川区などで23万円~29万円と高めの水準になっています。
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東京都では物価水準が高いため、全国的にも保育士の給料が高い傾向があります。また、子育て世代の居住が増えている湾岸エリアなどでは、保育施設も増え続けており、保育士の求人も多くあります。東京都は、保育士の定着促進をはかるため自治体独自の保育士向けの支援制度や補助制度を設けていることも特長です。
たとえば、地方から移住してきた保育士の家賃負担を軽減するための住宅手当(家賃補助)が充実しています。また、園によっては保育士定着のための取り組みが積極的に行われており、そうした取り組みも給与水準を上げています。都内には大病院や大企業が多いため、24時間体勢の院内保育所や企業内保育所が増えていることもあるでしょう。
保育士の待遇改善やキャリアパスの見通しを良くするため、保育士の給与には保育士処遇改善等加算として、国からの補助金が出ています。さらに、東京都では待機児童解消のため、保育士をさまざまな形で支援しています。ここでは2つをご紹介します。
借上げ社宅制度は、保育士が居住する物件を保育園の運営事業者が借り上げ、家賃の全額または一部を補助する制度です。
補助基準額は一戸あたり月額8万2千円ですが、都内でも自治体や事業者によって、補助額や自己負担額の内容が変わってきます。自治体によっては独自に上乗せして、月額13万円まで補助するところもあります。
借り上げ社宅制度の詳細はこちら:【東京都 保育士】家賃補助(借上げ社宅制度)を受けられる!?
東京都の福祉人材センターで、保育士が就職するために未就学の子どもを保育施設に入所させる際に、保育料の一部を無利子で貸し付ける事業を実施しています。これは、保育士が産休や育休から復帰する場合にも利用することができます。
貸付金額は保育料の半額(月額2万7千円以内)で、最長1年になっています。連続勤務年数が2年を超えた場合、貸付金は返還免除となります。
▼保育所復帰支援資金
【貸付対象要件】
未就学児を持つ保育士で、令和3年8月1日以降に保育所等において勤務を開始または産育休から復帰し、保育士として週20時間以上勤務している方
【貸付期間・貸】
保育料の半額(月額27,000円以内)
保育士として勤務する期間
※詳しくは「東京福祉人材センター」ホームページをご参考ください。
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保育士の待遇改善は、近年さまざまな取り組みが行われるようになりました。国や自治体による取り組みの結果、確かに待遇の改善は進んできていますが、まだ充分とは言えません。それは、待機児童問題の解決が一向に見えていないからです。また、働き方や価値観が多様化していることで、多様な保育ニーズが生まれているのも事実です。
保育園は引き続き新設されており、国や自治体による待遇改善の取り組みは今後も進む可能性が高いと考えられます。とりわけ東京都は他の道府県に比べて予算も多いので、一層の待遇改善の取り組みを期待したいところです。
保育士給与の賃上げについては、処遇改善を目的とした国の施策として実施されています。詳しくは「保育士・幼稚園教諭等処遇改善臨時特例事業」について紹介!でも解説しています。ぜひ参考にしてみてください。
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幼稚園教諭から『新園オープン』『2歳児保育』にトライ!
「子どもが好き!」の思いから、5年のブランクを経て復帰
長く勤められる園を求めて、転職を決意
待機児童を何とかしたい、その思いで北海道から関東へ