2023/9/22更新

【2歳児】実際に行っている療育について紹介!

【2歳児】療育保育

療育施設での2歳児の療育について、詳しく紹介します。

[目次]

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最近よく聞く「療育」とは?

最近、保育園に通いながら療育施設に通う子どもが増えています。なので、実際にそうした子どもを担任したり、関わったりする保育士も増えているのではないでしょうか。
ただ、子どもたちが療育施設でどのような療育を受けているのかはあまり知られていません。それには、療育の内容については口外しないことになっているという理由もあります。

今回は、療育施設で働く保育士はもちろん、保育園で働く保育士も知っておきたい療育の内容について紹介します。中でも、2歳児の療育について解説していきます。

最初に「療育」について大まかに知っておきましょう。療育とは、障害のある子どもに対して「現在の困りごとの解決や将来の自立などを目指して行う支援」のことです。「発達支援」とも呼ばれます。具体的には、子どもが苦手分野を補えるように働きかけをしたり、社会的なスキルが身につくように支援をします。

「療育」の手法には様々なアプローチがあります。発達障害の子どもに向けた手法では、代表的なものとして以下があげられます。

発達障害の子どもに向けた手法

・応用行動分析学:困っている行動の機能に着目して、子どもが暮らしやすくなるための対処をおこなう手法
・認知行動療法:ものの受け取り方(認知)に働きかけて気持ちを楽にする心理療法
・SST(Social Skills Training):集団生活を円滑に送るために必要なソーシャルスキルを伸ばすトレーニング
・TEACCH:自閉スペクトラム症の当事者とその家族を対象とした支援プログラム

上記のほかにも様々な手法があり、子どもの状態に合わせて取り入れられています。

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2歳児の発達の目安について

まず2歳児の発達の目安について確認します。内容については「保育所保育指針 解説書」(厚生労働省)を基にしていますが、発達は一人ひとり異なっているため、あくまで目安としてご覧ください。

運動機能

歩くこと、走ること、跳ぶことも可能になってくるなど、基本的な運動機能が次第に発達していく時期です。安定した動きができるようになり、更に筋力もついてきて、長く歩けるようになります。つまむ、めくるなどの指先の機能も発達し、衣類の着脱などもできるようになってきます。排泄の自立のための身体的機能も整ってきます。

言葉の発達

発声も明瞭になり、語彙も増加して、自分のしたいこと、してほしいことなど、自分の意思や欲求を言葉で伝えることができるようになってきます。単語だけでなく「公園いく」などの二語文も話せるようになってきます。

大人の言うことを理解する力もつき、言葉だけでなく、相手の表情、言葉、行動から内容を理解していきます。 2歳の後半ぐらいからは、自分の名前を答えることができるようになる子どももいます。

生活習慣

手を使ってできることが増え、身の回りのことを自分でしようとし始めます。食事ではスプーンなどが使えるようになり、衣服の脱ぎ着も簡単なものならできるようになっていきます。また、排泄の自立も少しずつ可能になっていきます。

人との関わり

自我が芽生え、嫌なことは「いや」などと、強く自己主張することも多くなります。自分の欲求を主張して、受け止めてもらう経験を重ねることで、他者を受け入れることができる素地ができていきます。一方で、自分の思う通りにはできずもどかしい思いをしたり、寂しさや甘えたい気持ちが強くなって不安定になったりもします。

また、保護者から離れて、子ども同士の関わりが徐々に育まれていく時期でもあります。

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2歳児の発達が遅れる理由はさまざま

上記で、2歳児の発達の目安を紹介しましたが、中には、発達の遅れが疑われる子どもも出てきます。では、そうした発達の遅れはなぜ生まれるのでしょうか。

結論からいうと、それは一概には言えないようです。発達の遅れの原因になり得るものは、主に以下が考えられます。

発達の遅れの原因になり得るもの

・難聴
・色覚多様性(色覚異常)
・生育環境
・発達障害
・メンタルヘルス不調

上記以外にもさまざまな要因があり、一つとは限りません。更に乳幼児期の子どもの育ちは個人差が大きく、性格や環境などの要因も複雑に関わっているため、要因を特定しづらいようです。

ただし、要因を早期に特定できれば、療育を早く始めることが可能となります。そのためには発達の遅れに気付いたきっかけを明らかにして、対処法を絞りこんでいくというアプローチが必要になってきます。

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「言葉の遅れ」3つの要因

例えば、発達の遅れの主なものとして「言葉の遅れ」があります。言葉の発達が遅い場合には、以下のような要因が考えられます。

環境・性格によって遅れている

言葉の遅れでは、子どもの性格、周囲の環境が影響していることも多くあります。その場合「単純性言語遅滞」といって特に問題はありません。例えば、指示をすれば理解していたり、強いこだわりなどが見られない場合などは、年齢が上がってくるとともに自然と言葉が出てくることは多くあります。

聴覚の発達が不十分

難聴が原因で言葉が遅れていることもよくあります。話す力が弱いのでなく、聞き取る力に問題があるパターンです。難聴など聴覚に異常がある場合には、聞こえを改善する訓練や治療、視覚的なコミュニケーション方法を取り入れるなど早期の対応が必要になります。

発達障害の可能性

2~3歳になっても言葉が出ない場合には、知的障害、自閉症スペクトラム障害などの発達障害の可能性もあります。その場合、言葉の遅れだけでなく、他者との関係性やコミュニケーションの発達にも目を向けることで発達障害かどうか判断していきます。ただし、乳幼児期は発達のスピードに個人差が大きいため、発達障害であるかどうか、その境界は曖昧です。

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2歳児の療育での課題と指導例

療育の現場では、子どもの発達課題によって、様々な指導が行われています。 療育の現場で行われている指導については一般には広く公開されていませんが、大きく分けて個別療育と集団療育があります。どちらか一方でなく、個別療育、集団療育二つを組み合わせて行われる場合が多いようです。親子で一緒に受ける場合もあります。 また、療育のプログラムは障害の種類やその子の状態によって、様々なアプローチがあります。

以下では、2歳児の主な課題と一般的な指導例について紹介します。 ただし実際の指導は、その子の様子や状況に応じて異なるので、あくまで参考例としてご覧ください。

課題・事例を紹介

【課題】
「言葉がなかなか出てこない」「名前を呼んでも反応がない」など、言葉の発達が遅れている

【指導事例】
・声をかけながらのふれ合い遊び、身体を使った遊びで、「楽しい」という気持ちを高め、周囲への関心を引き出していく。
・子どもが声を発しようとした時は、単語の一部しか言えなくてもそのことを褒める。
・手遊びなどで、子どもがまねをする経験を多く持つようにする。
・ボールの転がし合いなど、やりとりをする遊びによって発話を促していく。
・「スタート」「ゴール」など、始めと終わりに声をかける遊びを取り入れる。
・写真や絵カードを使用して、言葉を広げていく。(「バナナ」→「きいろい バナナ」→「きいろい バナナ たべる」など名刺、形容詞、動詞への発展)
・ままごとなどのごっこ遊びで、想像しながらやりとりを楽しむ。
・先回りをするのではなく、子どもから「ちょうだい」「やって」など言い出す場面をつくる。

【課題】
興味のあるものに手を伸ばすが、指差しができない

【指導事例】
・子どもが指差しをしたくなる動機づけをおこなうことで、自然にできるようにしていく。
・おもちゃを半分隠すなどして、遊びながら自然に指差しができるように促す。
・指さしをすることで遊びが増えるなど、楽しい経験を重ねて、指差しの習慣を定着させていく。
・無理やり指を形づくらせるのでなく、子どもが指さしの意味を理解・実感していけるような働きかけをしていく。

【課題】
すぐにかんしゃくを起こす、壁に頭を打ちつけたりするなど、感情のコントロールが苦手

【指導事例】
・ぬいぐるみを使ったごっこ遊びで「少し嫌だと感じる状況」を再現。「ぬいぐるみさん、どうしたらいいかな?」など子どもに問いかけて、拒否の方法を練習していく。
・かんしゃくを起こすのでなく、「絵カードを示す」「手で×マークをつくる」「首を振る」などの拒否の動作の学習をしていく。
・拒否の動作ができたら、ご褒美で好きな遊びができるなど、楽しい体験に繋げる。
・かんしゃくを起こす前に、絵カードを使いながら欲しいものを聞くなどして、否定や肯定の表現の仕方を練習する。
・子どもが落ち着きやすい環境設定やツールなどを見つけていく。

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まとめ

「イヤイヤ期」とも言われるほど、自我が発達してくる2歳児。基本的な運動機能も整い、言葉を使ってコミュニケーションをとることもできるようになってきます。そんな成長の著しい2歳児ですが、その分、発達の遅れも目に付くようになってきます。

2歳児はまだ発達障害の診断などは難しい年頃ではあります。ただ、中には実際に療育施設に通い始める子どもも出てきます。そうした子どもと関わる保育士は、保育だけでなく、療育の知識も必要になってくるでしょう。なので、保育の世界にとどまることなく、療育施設などとも積極的に関わって知見を広げていきたいですね。

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