「保育士が働きやすい環境をつくりたい」人事担当者の取り組み
- 保育インタビュー
- 2015/06/25
就転職中の保育士さんにとってある意味身近な存在なのが、「人事担当者」。
面接などで接する機会も多いですが、どんな考えのもと仕事をしているのか、というのはあまり知らないですよね。
前回に引き続き、首都圏で17か所の保育園を運営する
「株式会社テノ.コーポレーション」で、人事採用チームの主任を務める奈良尚さんに、保育士の採用担当者としての思いをお聞きしました。
(前回の記事⇒「一緒に働きたい」保育士ってどんな人?)
保育士にとってよりよい環境をつくっていく
ー採用した方がいきいき働いていけるよう、人事担当者としてどんなことに取り組まれているのでしょうか。
私の仕事は保育士さんが働きやすい環境をつくることだと思っています。
そのために、「給与改定」「1人ひとりにマッチした園への配属」「話やすい雰囲気づくり」に取り組んでいます。
ー取り組みについて具体的にお聞きしたいと思います。
まず給与改定について教えていただけますか。
今年の4月に給与改定を行いました。一般保育士の給与を195,000円から210,000円に、中堅保育士の給与を211,000円から229,000円に引き上げています。
今後、家賃補助をもっと手厚くすることや、経験に応じて給与をアップさせる規定の作成にも取り組む予定です。
保育士は労働に対する対価が他の職業に比べて低いというのは私も感じているので、サポートする体制はこれからも整えていきます。
ー「1人ひとりにマッチした園に配属する」ためには何をされているのでしょうか。
保育園って園長によって大分雰囲気が変わるんですよ。性格がのほほんとした園長だったら穏やかな雰囲気になりますし、逆に江戸っ子でチャキチャキした園長だったらきびきびした雰囲気になります。保育士さんがのんびりしたペースの方だと、のほほんとした園長はあうと思いますが、江戸っ子園長だと怖いと感じてしまうかもしれません。
そうしたミスマッチを防ぐために、面談でキャラクターを見極めて、できるだけその方にあう園に配属するようにしています。
だから面接時は「無理してすごく元気に見せよう」など、あまりとりつくろわず、自然体で臨んでもらった方が、お互いにいいと思いますよ。
ーでは最後に、「話しかけやすい雰囲気づくり」について教えてください。
私自身、面接や見学会などで園に行くことも多いのですが、保育士さんには積極的に話しかけるようにしています。
会社からは、採用後フォローする人間は別にいるから採用にもっと専念しろ、といわれてしまうんですけど(笑)。人となりがわかっている採用担当者の方が色々言いやすいだろうと思うんです。
例えば園に不満を持っていたとして、もう辞める!という段階になって報告をされても、
本人の意思も固まっていて対処しようがない状況になっていることが多いんですよね。
早めに相談してもらえば、例えば他の園に異動してもらう、といった対応もできたりするんですが。
そのためには、「この人には何でも話せる」と信頼してもらうことが必要です。
いったん入ってもらった方にはやはり良い環境で長く働いてもらいたいので、配属後のフォロー活動は今後も続けていきたいです。
ーありがとうございました!
≪編集部より≫
一貫して「保育士が働きやすい環境を整えるのが仕事です」という主張をされていた奈良さん。
面接時は少し怖く感じる人事担当者も、自分たちをサポートする存在だと思えば、
見方が変わって身近に感じられるのではないでしょうか。
取材協力
株式会社テノ.コーポレーション(「ほっぺるランド」採用サイト)
手の温もり、手のやさしさを大切した、直営保育園「ほっぺるランド」を首都圏で16園運営。
子どもたちの成長はもちろん、働くご両親のライフステージも応援しています。
「現場」の意見を大切に、保育園を運営している東京本部が保育士さんをバックアップします。
保育士さんは随時募集中ですので、お気軽にお問い合わせください。
※施設数等の情報は、2015年6月現在のものとなります。
\このページをシェアする/