【保育士の年収】年齢、勤務年数、公立/私立、幼稚園教諭比較など徹底紹介!
- 保育士お役立ち情報
- 2023/03/28
保育士の年収は現在どのぐらいが平均なのでしょうか。年収は、年齢や保育士としての経験年数が増えるにつれて増えていきます。ここでは、保育士の平均年収について、私立と公立での年収の違い、幼稚園教諭との違い、年収アップのためにできることについても紹介していきます。
保育士の平均年収を紹介
【年齢別】保育士の平均年収
厚生労働省のデータによると、保育士の年齢別の平均年収は以下のようになっています。
保育士の年齢と平均年収
年齢/ 平均年収
20〜24歳 385.4万円
25〜29歳 374.8万円
30〜34歳 374.3万円
35〜39歳 370.0万円
40〜44歳 346.5万円
45〜49歳 346.0万円
50〜54歳 342.9万円
55〜59歳 342.6万円
60〜64歳 341.6万円
65〜69歳 336.0万円
上記のように、年齢が上がるにつれて年収は上がっていき、主任や園長などの役職になる40代後半から50代にピークになります。これは役職手当がつくためと考えられます。
【経験年数別】保育士の平均年収
経験年数が上がると、平均年収はどう変わるでしょうか。経験年数が多くなる、つまり長く保育士として勤めるほど、以下のように年収は上がっていきます。
保育士の経験年数と年収
経験年数 / 平均年収
0年 264万8,600円
1〜4年 333万100円
5〜9年 357万4,800円
10〜14年 381万5,800円
15年以上 438万3,100円
保育士と幼稚園教諭での年収の違いは?
幼稚園教諭の方が数万円高いが、大差なし!
それでは、保育士と幼稚園教諭では年収に違いがあるのでしょうか。よく似た職種なので、どちらを選ぶか迷われた方もいるのではないでしょうか。
幼稚園教諭の年収 / 保育士の年収(平均値)
380万7,400円 374万7,600円
比較すると、平均年収は幼稚園教諭の方が5万9,800円高くなっています。ただ、それほど大きな差はないといえるでしょう。
私立と公立の年収の違いは?
私立と公立で大きな違いは無し!
保育士といっても、公立に勤めるのか、私立に勤めるのかによって年収が変わってきます。公立に勤める保育士は公務員となり、私立の保育士とは組織が異なっています。
以下にその比較をまとめました。
私立と公立の保育士の給料比較
私立 / 公立
一般保育士常勤 30万1,823円 30万3,113円円
非常勤 18万7,816円 16万2,859円
主任保育士 42万2,966円 56万1,725円
施設長 56万5,895円 63万2,982円
参照元:令和元年度幼稚園・保育所・認定こども園等の経営実態調査集計結果<速報値>【修正版】
ご覧のように一般保育士の給料は、私立と公立で大きな違いはありません。
ただ、主任保育士、施設長になると給料に差が出てくるようです。これは、公立保育園に勤める保育士は地方公務員であるためです。公務員は勤務年数が長くなると、その分昇給していく仕組みになっています。
年収アップのためにできること
2015年から国を挙げて保育士の処遇改善を進めてきているため、保育士の年収は毎年上がってきています。さらに、保育士として給料を今よりアップさせたいと考えている場合には、主に二つの方法があります。
キャリアアップする
キャリアアップして役職に就くことで、給料を上げることが可能です。例えば、平成29年度の内閣府の調査によると、主任保育士になると月収ベースでは約13万円、施設長(園長)になれば約26万円アップするという統計が出ています。
昇給率は園によって違うので、これは統計の平均値に過ぎませんが、役職に就くと給料が上がる傾向にあります。
また、2017年からはキャリアアップ補助金がスタートし、職務分野別リーダーや専門リーダーなどの役職につく保育士には、行政からの補助金が出るようになりました。そのため、「保育士等キャリアアップ研修」を受けて役職に就くことで、給料アップが実現します。
これまで、保育士の役職といえば、園長(平均勤続年数24年)、主任(平均勤続年数21年)の2つしかありませんでした。一方で副主任保育士・専門リーダーは経験年数が約7年以上、職務分野別リーダーは約3年以上なので、若手や中堅の保育士もキャリアアップを目指せるようになりました。
転職する
今の園でキャリアアップできそうにない場合、給料が高い保育園に転職する方法もあります。保育士不足が続く現在、給料面で好条件を提示している職場が数多くあります。思い切って、今より福利厚生が良い、給料が高い園に転職するのは、実は給料アップの早道です。
まとめ
年収は、勤務が長くなるほど少しずつ上がっていきます。
保育士の場合、更に、政府による処遇改善策により毎年、年収が上がってきています。更に年収アップを目指すのであれば、キャリアアップ研修を受けるなどの選択肢も増えています。
一般に「保育士の収入は低い」といわれてきていましたが、最近ではそんなイメージも少しずつ払拭できているようです。
ライタープロフィール
玉田 洋さん
保育園運営企業で、子育て雑誌編集長を経験し、その後、都内で保育士として勤務する。現在は「森の保育園」を計画中。
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