節分のねらい、指導案の書き方を紹介!

節分といえば豆まきですが、最近では家庭で行う習慣が少なくなっています。そんな中、園での豆まきは貴重な機会です。ここでは、節分を行事で行う際の指導案の書き方を紹介します。

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節分行事の指導案の書き方は?

ねらいや活動内容、環境の把握・整理が大切!

豆まきを通じて自分の「心の中の鬼」と向き合う、節分という行事をきっかけに日本の伝統行事への興味を持ってもらうこともできるでしょう。そのためには、ねらいや活動内容、環境を把握し、整理しながら行うことが大切です。

節分を行事で行う場合の指導案について、項目ごとに書き方の参考を紹介します。

節分行事を行うねらいは?

節分について知り、楽しさを感じてもらう

節分の行事を行うねらいとしては、主に以下のようなものが考えられます。

・年中行事である節分について知り、楽しく参加する。
・豆まきや製作を通して行事を楽しむ。
・行事を通して、お友達や保育士と楽しい気持ちを共有する

上記のようなねらいを意識しながら、活動内容を考えていきましょう。

活動内容例を紹介

節分をどのように行事に取り入れるのか、活動内容についていくつか案ご紹介します。例年の活動内容も参考にして検討してみてください。

節分のお話の読み聞かせ

節分について書かれた絵本、紙芝居はたくさんあります。年齢に合わせてちょうどよいものを選んで、行事の導入などに読み聞かせするとよいですね。特に、鬼を主役にしたお話は鬼の気持ちが描かれていたりして、子どもたちの想像をふくらませるのに効果的です。

節分にちなんだ絵本例:

●乳児向け
「おにはそと」
作・絵:せな けいこ 出版社:金の星社

「まめまきバス」
作・絵:藤本 ともひこ 出版社:鈴木出版

●幼児向け
「ないた赤おに」
作:浜田 廣介 絵:いもと ようこ 出版社:金の星社

「おにはうち!」
作:中川 ひろたか 絵:村上 康成 出版社:童心社

豆まき【準備・手順】

豆まきは、一般的に以下のような手順で行います。

豆まきの手順例:
・枡、豆入れを準備する。(子どもたちと制作するのもおすすめです)
・鬼が登場する。(先生の扮装が定番ですね)
・「鬼は外!福は内!」と言いながら園内で豆をまく。
・豆を年齢より1つ多い数食べる。

また、“「心の中の鬼」に豆まきして退治する”というアプローチもあります。年少以上の幼児には、「心の中に、こんな鬼はいないかな?」と、声がけをしながら豆まきをするのもおすすめです。

「心の中の鬼」の例:
・すぐに「イヤ!」と言う「イヤイヤ鬼」
・すぐに泣いちゃう「泣き虫鬼」
・お友達に意地悪しちゃう「いじわる鬼」
・すぐに怒っちゃう「怒りんぼ鬼」

節分にちなんだ製作

製作で作ったものを豆まきに使うと、節分行事がさらに楽しめます。家に持ち帰って、自宅での豆まきにも使えます。

豆入れ(枡):
紙コップ、牛乳パック、紙皿、紙袋など様々な素材で作ることができます。

鬼のお面:
画用紙、紙皿、牛乳パック、紙袋、新聞紙、毛糸などを組み合わせて作ることができます。年齢に合わせて、製作する素材を変えていくとよいでしょう。

節分にちなんだゲーム

節分行事の中に皆で楽しめるゲームを入れてみるのもよいですね。例えば、以下のようなものが考えられます。

豆つかみゲーム:
ボウルなどに入れた豆を一度にどれぐらい多くとれるかを競うゲームです。単純なゲームですが、盛り上がります。

フルーツバスケット「節分バージョン」:
いつものフルーツバスケットを節分バージョンにアレンジして行います。ルールは全く同じですが、果物の名前ではなく、赤鬼、青鬼、黄鬼など、それぞれが鬼になります。
「フルーツバスケット」の掛け声は、「鬼は外」に変更します。

節分にちなんだ製作あそびや室内遊びは、『【保育園での節分】おすすめの製作物・あそびは?でも』でも紹介しています。

実施に向けた準備【環境・構成イメージなど】

節分行事のために必要な準備について、具体的に記入します。以下のようなものが考えられます。

・保育室に子どもの作品などで節分の装飾をする。
・豆まきの豆、枡を用意する。
・保育士の鬼の扮装を準備する。
・豆まきの手順を確認し、安全を考慮しながら、導線などを決定する。

また、節分行事の活動中の子どもたちの予想される行動、それに対して保育士はどう行動するべきかもイメージしておくと良いでしょう。事例を紹介しますので、参考にしてみてください。

予想される子どもたちの行動・姿

活動中に子どもがどのような行動をとるかを予想して、具体的に記しましょう。

・節分の製作を工夫して楽しんでいる。
・節分の出し物を集中して見ている。
・保育士の鬼の紛扮装を怖がって泣いている。
・ゲームでは、勝った子どもは得意になり、負けた子はがっかりするなど様々に反応する。

保育士の行動・対応イメージ

上記、予想される子どもの姿に、保育士がどのように対応するかを具体的に記入します。

・製作では、はさみの使い方などをフォローする。
・製作やゲームで、子どものがんばりを認めて褒める。
・豆まきでは元気な声で「鬼は外!福は内!」が言えるように声掛けをする。
・鬼を怖がる子どもをなぐさめ、元気づける。

まとめ

日本の伝統行事である節分ですが、幼児期を過ぎるとあまり触れる機会がなくなります。なので、保育園では節分行事をたっぷり経験させてあげたいですね。

去年は鬼に泣いていた子が泣かずに頑張る姿に成長を感じるなど、子どもたちの様々な顔が見られるのも節分ならでは。
きちんと準備をして、楽しい節分行事にして下さい。

ライタープロフィール

玉田 洋さん
保育園運営企業で、子育て雑誌編集長を経験し、その後、都内で保育士として勤務する。現在は「森の保育園」を計画中。

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