作品展のねらい、指導案の書き方を紹介!
- 保育園行事
- 2022/10/12
保育園行事である作品展のねらいや指導案の書き方などを紹介します。
そもそも保育園で行う作品展とは?
子どもたちの制作した成果を発表できる場
保育園では、普段からたくさんの制作を行っています。その成果を発表できる場が作品展となります。作品展は、例年11月頃か年度末の2月頃に開催する園が多いようです。
作品展では、子どもたちそれぞれの個性あふれる作品にふれることができるので、保護者にとっても、貴重な機会となっています。
作品展までの具体的な流れを紹介!
作品展までの具体的な流れについて紹介します。
テーマを設定する
テーマについては、全体で1つのテーマの場合と、クラスごとの場合があります。テーマ設定については、以下のようなものが一般的です。
作品展のテーマ例:
・絵本、お話の世界
・「秋の森」など季節に関わるもの
・海、動物、宇宙などの自然
・お店屋さん、乗り物など子どもの好きなもの
テーマは保育士が決めることも多いですが、年中以上のクラスなどでは、自分たちで考えることもあります。
子どもたちは、決められたテーマに合わせて、制作を進めていきます。
展示内容を決める
作品展は一般に、以下の2種類の作品を展示します。
・子どもの個人作品
・共同制作
どちらか片方の場合もありますが、個人作品、共同制作二つが組み合わさっていることが多いようです。
例年の展示についても確認しながら、全体の展示内容を決めていきましょう。
作品づくりを進める
テーマが決まったら、クラスごとに作品づくりをしていきます。制作に使用するものは、発達段階に合わせて多様です。例えば、画用紙、折り紙、粘土、ダンボール、空き箱などを使った作品が一般的です。例年の作品づくりも参考にしながら、クラスごとに内容を決めていきましょう。
迷ったら、他の保育園のブログなどを参考にするのもおすすめです。各園が工夫しながら、様々な作品展を行っているので、参考になります。
【作品展】指導案の書き方を紹介!
作品展の指導案について、項目ごとに書き方の参考を紹介します。
ねらい
活動のねらいとしては、主に以下のようなものが考えられます。
・作品づくりを通して、創造力、表現力を養う。
・自分の思いを形にすることの楽しさを味わう。
・共同制作を通して、皆で作り上げる喜びを感じ、協力し合う楽しさを感じる。
・日々の成果を友だちや保護者に発表することで、達成感を感じる。
上記のようなねらいを意識しながら、活動内容を考えていきましょう。
活動内容
活動内容について、いくつか案をあげておきます。例年の活動内容も参考にして検討してみてください。
・子どもたちの話し合い(クラスごとのテーマを決める、共同制作で何を作るか)
・個人作品づくり
・クラスごとの共同制作
・作品展示スペースの装飾づくり
環境構成
作品展に必要な準備について、具体的に記入します。以下のようなものが考えられます。
・作品展のテーマを設定する。
・テーマについての話し合いの場を用意する。
・テーマを実感できるような体験を用意する。
・作品展のための会場、導線を設定する。
・作品づくりのための材料を用意する。
・作品の設置、会場設営をする。
・保護者への案内を作成する。
予想される子どもの姿
活動中に子どもがどのような行動をとるかを予想して、具体的に記しましょう。
・制作を自分なりに工夫して楽しんでいる。
・何を作ってよいのか迷っている。
・はさみや道具を上手に使えずに困っている。
・皆で話し合い、協力しながら共同制作を進めている。
保育士の援助
上記、予想される子どもの姿に、保育士がどのように対応するかを具体的に記入します。
・子どもたちがどのような作品を作るか考える際に補助する。
・作品づくりで、はさみの使い方などをフォローする。
・作品づくりで、子どものがんばりを認めて褒める。
・子どもの自分でやりたいという気持ちを尊重する。
作品展で気を付けるポイントを紹介!
保育士が気を付けるべきポイントについて紹介します。
作品づくりは子どもが主体と考える
制作となると、保育士はあれこれと手助けをしたくなるものです。ただ、作品を作るのはあくまで子どもたちです。なので、子どもたちの作りたいものを実現できるように、サポートする姿勢が必要になります。
上手、下手で判断しない
作品は上手下手ではなく、子どもの個性が十分に発揮されることを第一に考えましょう。 保育士としては、上手な作品に仕上げていきたい気持ちはあると思います。ただ、作品づくりにおいては、子どもがやりたいことをやりきれたかどうかが判断基準となります。
モチベーションを維持するような声掛けをする。
特に共同制作は制作期間が長くなる傾向があります。なので、子どもたちが飽きないように、作品展での展示が楽しみになるような前向きな声掛けを心がけましょう。
まとめ
保育園の作品展は、子どもたち、保護者にとって、記憶に長く残る行事になります。子どもたちは自分のがんばった成果が展示され、言葉をかけてもらえる嬉しさがあります。保護者にとっても、子供の成長を実感できる機会です。
なので、担当となった保育士は準備が大変ですが、いろいろと工夫して実りの多い作品展にしてください。
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ライタープロフィール
玉田 洋さん
保育園運営企業で、子育て雑誌編集長を経験し、その後、都内で保育士として勤務する。現在は「森の保育園」を計画中。
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