保育士の主任になるには?必要な経験年数、気になる給料アップなどを紹介
- 保育士の就職・転職
- 2022/07/26
保育士の主任について、その仕事内容や、主任になるための方法、給料相場などについて紹介します
主任保育士とは?
保育現場のリーダー的存在
保育園で重要なポジションを担う主任保育士。ご存知のように、保育現場のリーダー的存在です。主任保育士は園長の補佐をしながら、現場の保育士を統括するなどします。つまりは、園の管理職といってもよいでしょう。
一般的に、主任保育士は担任を持たないフリーの場合が多いですが、クラス担任を持つ場合もあります。そのあたりに特に決まりはないようです。
そのように、園によって主任保育士の扱いは微妙に異なりますが、運営と現場統括の二つを担う重要な役職であることは変わりません。
主任保育士の役割とは?
園長の補佐や現場の統括責任・指導など
主任保育士の役割は、主に以下の3つとなります。
@ 園長の補佐役
主任保育士は、園長と現場保育士の間に立つことになります。園長に現場の状況を知らせて、指示を仰ぐなど両者の調整をします。また、園長代理として、外部との折衝にあたる、保護者対応するなどがあります。
A 現場の統括責任者
主任保育士は、保育現場における責任者として、保育士全体をとりまとめる立場となります。また、園児の全体的把握も行い、課題のある子ども、家庭の対応も行います。
B 保育士の指導者
主任保育士は、職員のスーパーバイザーとして、保育士の指導・育成を行います。保育士の相談相手にもなります。
2017年、保育士の処遇改善の一環で、園長と主任保育士に加えて「副主任保育士」や「専門リーダー」「職務分野別リーダー」という新しい役職が追加されたことはご存知の方も多いでしょう。
主任保育士以外にも役職が増えましたが、主任の職務内容、役割などは大きく変わっていません。
主任保育士の仕事内容とは?
運営に関わる業務や職員の指導育成業務
主任保育士の仕事内容は、具体的にはどんなものでしょうか。実際は園によって異なりますが、日本保育協会の調査も参考にした一般的な業務内容を紹介します。
運営に関わる業務
・園長のサポート
・クラスのサポート
・保育士のシフト調整
・備品、教材の手配
・保育所の活性化
・行事の企画、運営
・地域の関係機関との連携
・地域子育て支援への対応
主任保育士は園長の補佐役として、運営業務にも多く関わります。
中間管理業務として、保育士のシフト管理を行っていることも多いようです。
また、地域との連携など、対外的な業務に関わることもあります。
職員の指導育成業務
・職員のスーパーバイザー
・相談対応(保育士や他の職員)
・保育士の質向上
・職員の採用担当
・新人保育士の指導
主任保育士は職員のスーパーバイザーとして、保育士の育成や指導を担います。また、現場の責任者として、職員の人間関係についても関わり、職員の相談相手となります。
採用の窓口になる場合もあります。
園児・保護者対応業務
・園児の全体的把握
・課題のある子どもへの対応
・家庭の全体的把握
・課題のある家庭への対応
・相談対応(保護者)
・園見学の窓口
主任保育士は担任を持たないことが多いですが、その分、園児全体の把握をします。
更に、課題のある子ども、家庭の対応を行います。
保護者の相談対応をすることも多いようです。
主任保育士になるには?
園それぞれの選出基準をクリアすればなれる
主任保育士になるには、特別な資格は必要ありません。主任保育士の選出基準は園によって異なります。一般的には、以下のような要素が判断材料とされるようです。
勤続年数・経験
主任保育士になるには、保育士としての勤続年数が必要です。年数に決まりはないのですが、内閣府の資料によれば、主任保育士の平均勤続年数は21年となっています。
園によって状況が異なるので、比較的早く主任になることもありますが、一般に、主任になるのは簡単ではなく、時間がかかります。
そうした課題を解決するために、副主任保育士が導入されたという経緯もあります。
副主任保育士は、経験年数概ね7年以上を目安としています。
本人の意志
主任保育士になるためには、本人が昇格への意思を持っていることも重要です。主任保育士を目指す方は、その思いを日頃から園長にもきちんと知らせていきましょう。
キャリアアップ研修制度
主任保育士を目指すのであれば、職務分野別リーダーを経て、副主任保育士を目指すこともおすすめです。いずれも2017年4月から導入された新しい役職です。
副主任保育士としての経験が主任保育士につながっていくことは十分にあり得ます。
主任保育士の給料の相場は?
私立保育園約42万円、公立保育園56万円が平均
主任保育士になると、給料はどのぐらいアップするのでしょうか。
一般に、主任保育士には給与とは別に主任手当が支給されます。
内閣府の資料によれば、主任保育士の平均給与月額は、私立保育園の場合約42万円、公立保育園の場合約56万円となっています。(2019年10月時点)
いずれも賞与込みの金額です。
まとめ
主任保育士は園長に次ぐ役職となり、事実上のナンバー2です。
しかもその業務内容は幅広く、知識と経験、コミュニケーション能力が必要になってきます。
責任は重いですが、その分のやりがいも大きいのが主任保育士。
保育士としてキャリアを上げていきたいのなら、主任保育士を目指してみるのもいいかもしれません。
ライタープロフィール
玉田 洋さん
保育園運営企業で、子育て雑誌編集長を経験し、その後、都内で保育士として勤務する。現在は「森の保育園」を計画中。
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