面接対策の心理学1 第一印象の好感度を上げるには?
- 保育士の就職・転職
- 2021/08/20
面接では、どのようなことに気を付ければいいのでしょうか?
今回は、あなたの強みを伝えていくにはどうしていけばよいのか、様々な心理学の視点から見ていきます。これから初めて面接を受ける人も、面接後になかなか採用まで進まないという人も、是非参考にしてみてください。
第一印象はやっぱり大切
様々な心理学の実験から、最初に持った印象は変わりにくい傾向にあるということが、分かっています。
例えば、最初に【活発な様子】を見られた場合、あとから【落ち着いた態度】を見せても、【活発なイメージ】を持たれやすいです。
ですから、面接の前半で、ポジティブな印象を持ってもらうに越したことはありません。やっぱり第一印象は大切なのです。
挨拶だけでも、笑顔・大きな声で
1.最初だけでも笑顔で
笑顔は、とても大事です。笑顔で接してくれる相手には、自分を受け入れてもらえたような感じがして、明るい気持ちで話すことができますよね。反対に、無表情だと拒否されていると感じることさえあります。それは、面接者にとっても同じこと。笑顔で面接を受けている人には、親しみや好感を持ちますし、暗い表情の人には、好感を持ちづらいでしょう。
でも、面接はどうしても緊張してしまうもの。ずっと笑顔でいるのは難しいかもしれません。それでも、せめて最初のあいさつは笑顔でしましょう。笑顔の印象が最初につけば、そのあと笑顔をキープし続けられなくても、良い印象が保たれやすいです。
余裕があるなら、1分間の中で、半分以上笑顔でいることを目指すのがいいですが、相手と目が合った一瞬だけでも笑顔でいられるように練習してみてくださいね。
笑顔の作り方 その1
上手く笑顔が作れないという人は、好きな人(推し)や可愛い動物・物を、見たり思い出したりして練習してみてください。リラックスした自然な笑顔になれますよ。
笑顔の作り方 その2
顔の筋弛緩法を試してみるのも良いでしょう。目と口をギュッとつぶり、顔全体を顔の中心に集めるように力を入れます(10秒間)、その後、一気に力を抜いて脱力しましょう(15秒ほど脱力感を味わってみてください)。日ごろから取り入れて表情筋を柔らかくしておいてくださいね。
コーディネーターが面接に同行します
保育士.netでは、コーディネーターが面接に同行しています(法人によっては同行できない場合もあります)。一人で面接に向かうのは緊張しますよね。コーディネーターと話しながら、リラックスした気持ちと笑顔で向かってみてください。
ほいくるんTV 登録から内定までの流れ
https://www.youtube.com/watch?v=rmPE71BoC5g
2.最初だけでも大きな声で
声の大きさが印象に与える影響も大きいです。大きめの声や、高めのトーン、やや速めのスピード、抑揚がある話し方の場合、外向的(積極的、明るい、社交的 など)な印象が持たれやすいです。
でも、面接や人と話すのが苦手で、声が小さくなってしまいがちという人もいますよね。そういう場合は、最初のあいさつだけでも、大きな声で言うよう意識してみましょう。最初だけでも大きな声が出せれば、元気な印象を相手に持ってもらえます。
あいさつの後は、相手が聞き取りやすい大きさ(普段の1.5倍程度)・スピードを意識してみてください。やや速めのスピードがお勧めではありますが、速すぎも聞き取りづらくなるので早口の人は気を付けてください。また、大切なことはゆっくり伝えたほうが印象に残りやすくなります。
そして、実際に口に出して練習してみることが大事です。録画して確認してみるのも良いですね。気恥ずかしいかもしれませんが、本番での失敗を予防するために、大切なことです。コミュニケーションに自信がない人ほど、練習しておくことが必要です。
コーディネーターと練習しましょう
保育士.netでは、コーディネーターによる模擬面接対策を受けることができます。笑顔や声の大きさの練習もしてみてくださいね。本番に向けて自信がつき、当日上手くいきやすくなりますよ。
何が印象に影響を与えるか
あなたは、謝罪会見で、「申し訳ありません、反省しています」と言った人が、だらだらとした話し方で薄笑いを浮かべていたら、どのように感じますか?本当に謝る気持ちがあると思いますか?
メラビアンの法則
アメリカの心理学者メラビアンは、この例の様な、<言葉と態度に矛盾がある時、それを見た相手は、何を優先して受け止めるのか>を調べる実験を行いました。
その結果は、
視覚情報(表情・視線・しぐさ など)が55%
聴覚情報(声の大きさ・高さ・スピード など)が38%
言語情報(会話そのものの内容)が7%
でした。
会話の内容が与える影響の小ささに驚かれたかもしれませんね。
例えば、どんなに言葉で、「自分は明るい性格です」「一生懸命頑張ります」と言葉では言っていても、話し方がオドオドしていて、伏し目がちで相手の目を見ないなど、暗い・不誠実な性格と思われる態度でいれば、態度から見える性格が真実だと優先して判断されてしまいます。
ですから、かならず、態度・話し方・言葉が一致するように気を付けましょう。
こちらもチェック!
ほいくるんTV 【面接対策】保育士さん向け!面接の受け方
https://www.youtube.com/watch?v=oFKsxuFSvIU
今回は、第一印象の大切さと、何が印象に影響を与えるかについてお伝えしました。
次回は、長所と短所の伝え方について考えていきます。
≪心理カウンセラープロフィール≫
松本 いずみ
公認心理師。明治学院大学大学院心理学専攻修士課程修了。ストレスチェック実施者研修修了。スクールカウンセラーとして都内中高で12年間従事するかたわら、メンタルヘルスサイトにて一般向けに心理学コラムの執筆とメールカウンセリングを担当。プライベートでは0歳と7歳の2児の母。最近は「あつまれどうぶつの森」を家族で楽しんでいます。
参考
シグニカル編集 第一印象をガラッと変える心理学
五百田達成 話し方で損する人得する人
高田晃一 2万2000人超を導いた就活コンサルタントが教える これだけ!内定
内田照久 2005 音声中の抑揚の大きさとヘンカパターンが話者の性格印象に与える影響 心理学研究76 第4号pp.382-390
PELSOL 「見た目が重要」は誤解。メラビアンの法則の本当の意味とビジネスにおける活用法
https://www.persol-group.co.jp/service/business/article/22.html
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