保育士の給料はいくら?手取り額についても紹介!
- 保育士お役立ち情報
- 2023/03/02
保育士の給料について、気になる平均額や手取り額算出の仕方、基本給の考え方など、詳しく紹介します。
保育士の平均給料は?
全国平均で給料は「約24.5万円」
保育士の平均給料額はどのぐらいなのでしょうか。厚生労働省の調査によると、以下の通りです。
2020年度
現金給与額 / 年間賞与など
24万5,800円 / 74万7,400円
上記から、全国の保育士の平均給料はだいたい24.5万円であることがわかります。さらに計算すると、平均年収はおよそ369万8,200円となります。
ただし、これは手取りの金額ではなく、所得税や社会保険料などが控除される前の支給額です。支給額と手取り額については、後ほど詳しく紹介します。
ちなみに実務経験1〜4年程度の方、5〜9年程度の方の平均給料額は以下になります。
実務経験1〜4年程度の方
2020年度
現金給与額 / 年間賞与など
22万2,500円 / 63万2,200円
5〜9年程度の方
2020年度
現金給与額 / 年間賞与など
23万8,400円 / 74万9,700円
【都道府県別】平均給料を一覧で紹介
保育士の給料は、都道府県によって変わってきます。2020年の厚生労働省のデータをもとに、以下で一覧にしてみました。
【都道府県別】平均給料 一覧
北海道・東北エリア
都道府県 / 現金給与額 / 年間賞与など / 平均年収
北海道 219,600円 530,300円 3,165,500円
青森県 245,700円 869,800円 3,818,200円
岩手県 216,000円 837,900円 3,429,900円
宮城県 237,200円 581,900円 3,428,300円
秋田県 208,100円 620,700円 3,117,900円
山形県 206,900円 680,000円 3,162,800円
福島県 216,400円 409,000円 3,005,800円
関東エリア
都道府県 / 現金給与額 / 年間賞与など / 平均年収
茨城県 235,700円 832,400円 3,660,800円
栃木県 291,400円 852,700円 4,349,500円
群馬県 211,300円 718,900円 3,254,500円
埼玉県 248,500円 659,300円 3,641,300円
千葉県 282,500円 948,600円 4,338,600円
東京都 277,600円 653,700円 3,984,900円
神奈川県 269,500円 792,100円 4,026,100円
北陸エリア
都道府県 / 現金給与額 / 年間賞与など / 平均年収
新潟県 216,800円 628,400円 3,230,000円
富山県 233,800円 671,000円 3,476,600円
石川県 237,100円 743,200円 3,588,400円
福井県 227,900円 939,100円 3,673,900円
山梨県 218,900円 702,900円 3,329,700円
長野県 232,900円 658,400円 3,453,200円
東海エリア
都道府県 / 現金給与額 / 年間賞与など / 平均年収
岐阜県 233,600円 953,300円 3,756,500円
静岡県 247,200円 855,200円 3,821,600円
愛知県 256,900円 953,400円 4,036,200円
三重県 230,700円 785,300円 3,553,700円
近畿エリア
都道府県 / 現金給与額 / 年間賞与など / 平均年収
滋賀県 260,900円 562,200円 3,693,000円
京都府 270,700円 750,100円 3,998,500円
大阪府 253,900円 806,200円 3,853,000円
兵庫県 265,300円 743,100円 3,926,700円
奈良県 234,100円 798,200円 3,607,400円
和歌山県 220,500円 559,000円 3,205,000円
中国エリア
都道府県 / 現金給与額 / 年間賞与など / 平均年収
鳥取県 231,100円 773,300円 3,546,500円
島根県 222,800円 671,900円 3,345,500円
岡山県 231,100円 479,600円 3,252,800円
広島県 216,700円 1,003,500円 3,603,900円
山口県 212,500円 920,900円 3,470,900円
四国エリア
都道府県 / 現金給与額 / 年間賞与など / 平均年収
徳島県 233,900円 546,100円 3,352,900円
香川県 221,300円 904,200円 3,559,800円
愛媛県 213,600円 634,400円 3,197,600円
高知県 241,200円 798,300円 3,692,700円
九州・沖縄エリア
都道府県 / 現金給与額 / 年間賞与など / 平均年収
福岡県 240,200円 676,300円 3,558,700円
佐賀県 221,100円 630,700円 3,283,900円
長崎県 238,200円 870,200円 3,728,600円
熊本県 220,800円 755,600円 3,405,200円
大分県 224,100円 734,400円 3,423,600円
宮崎県 240,400円 911,800円 3,796,600円
鹿児島県 226,100円 745,500円 3,458,700円
沖縄県 231,400円 596,400円 3,373,200円
自治体によって、補助などが変わってくるなどもあり、都道府県によって保育士の年収は変わってきます。上記一覧から年収の高い順では、栃木県、千葉県、愛知県、神奈川県、京都府の順になることが読み取れます。
給料の「手取り」について知っておこう
給料について考えていく時に、重要なのは「手取りがいくらになるか」です。例えば、上記の平均給料などは支給額で表記したので、実際の手元にわたる金額ではありません。
社会人になりたての方などは特に「手取り」について知識がない場合もあります。
まずは、給料の手取り額について整理しておきましょう。
「手取り」とは
「手取り」とは、一言でいえば給料の総支給額から税金などを差し引いたものです。社会保険料や税金が控除され(差し引かれ)、実際に自分が受け取れる金額で、可処分所得とも言います。
控除される各種税金などは、一般的には以下となります。
一般的な各種税金について
所得税、住民税、健康保険料、介護保険料(40歳以上64歳以下)、厚生年金保険料、雇用保険料
上記が差し引かれるため、おおよその手取りは総支給額の75〜85%になるのが一般的です。
もらえる手取り額は?
一般的には「総支給金額(額面)の75〜85%程度」
一般的に、手取り額は総支給金額(額面)の75〜85%程度になると言われています。
そのため、手取り額を把握したい場合には、額面に0.75〜0.85を掛ければおおよその金額を算出できます。
手取り額(目安)の計算方法
額面×0.75〜0.85
たとえば、初任給が20万円であれば手取り額は0.75〜0.85を掛けて15〜17万円程度、初任給が18万円であれば手取り額は13万5,000〜15万3,000円程度であることがわかります。
基本給とは?
会社から受け取る賃金の根本
就職先を選ぶにあたって、求人票には「基本給」という言葉が書かれていますが、これはどういった意味でしょうか。
基本給とは、会社から受け取る賃金の根本となる部分です。残業手当、役職手当などの手当、通勤交通費などを一切含まない額です。
「基本給=月給」ではない!
また注意点として、「基本給=月給」ではありません。「月給」とは、基本給に加えて役職手当や住宅手当などの手当(固定額の手当のみ)を足したものをいいます。
基本給、手取りで抑えておきたいポイント
求人票で基本給、手取り額を確認する際に、抑えておきたいポイントについて紹介します。就職先を探す際の参考にしてください。
「基本給」は残業代・ボーナスの基準
意外と知られていませんが、基本給は、残業代、ボーナス、退職金を算出する基準となります。つまり、基本給が高ければ、それに合わせて残業代なども高くなります。
求人票で基本給を見る際には、この点を意識しておきましょう。
「手取り額」を把握し、入職後生活をイメージ
入職後の生活をイメージするためには、給料の総支給額に0.75〜0.85を掛けて、「手取り額」を算出してみましょう。そこから家賃や光熱費、食費など生活にかかる費用を引いて、どのような生活ができるか試算してみることが必要です。
ネットで検索してみると、さまざまなシミュレーターが出てくるので、入力するだけで簡単に算出できます。参考にしてみましょう。
まとめ
給料については、手取り、基本給、月給など様々な言葉があり、社会人でも意外と違いがわからないものです。また、都道府県ごとに平均給料が異なっていることも普段意識したことがないのではないでしょうか。
ただ、転職活動の際などには、このあたりを十分意識して、求人票をチェックしてみることをおすすめします。
ライタープロフィール
玉田 洋さん
保育園運営企業で、子育て雑誌編集長を経験し、その後、都内で保育士として勤務する。現在は「森の保育園」を計画中。
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