保育園のおもちゃは「手づくりと市販」どっち?それぞれのポイントを紹介します。
- 保育士お役立ち情報
- 2020/11/24
保育園のおもちゃは、遊びながら子どもたちの発達につながるようなものを選びたいですね。園のおもちゃを見直すためのこだわりポイントを紹介します。
おもちゃは「手づくり、市販」どちらがよいの?
どちらも重要な役割がある!
日々、子どもたちが遊んでいるおもちゃ。発達の観点からいうと、おもちゃは子どもの成長を支える大切な役割を持っています。おもちゃとは、そもそも幼児にとってどのような意味を持つのか、保育士であれば知っておきたいですね。
ある教育学者は、おもちゃについてこう言っています。幼児にとって周りの世界は複雑すぎるので、自分の関われる範囲の中で自分の力を試しながら成長していく。そこで重要な役割を果たすのがおもちゃなのだそうです。
さらに、子どもにとっていいおもちゃとは自然と手を伸ばして遊びたくなる要素があります。遊びの中で新しい発見を繰り返し見つけられ、飽きることなく遊べるおもちゃだと言います。
知的好奇心を満たせることもポイントの一つ!
また、自分の体をコントロールする練習ができる、知的好奇心を満たせることも良いおもちゃの条件です。そうした意味では、おもちゃが手づくりであるか、市販のものであるかは関係ありませんね。
一般的に、保育士の中には手づくりに価値を置く人が多いようですが、手づくりでも市販のものでも、それぞれに良さがあると考えた方が良いでしょう。
市販のおもちゃを選ぶポイントはここ!
家庭に無さそうなものを敢えて選択する!
市販のおもちゃについて考えてみましょう。
多くの園では、電気で動くおもちゃやキャラクターのものはあまり置きません。家庭にそうした物があふれているので、あえて保育園には置かないようにしているのが一般的です。
そうしたおもちゃの選択について、園も配慮して選んでいることを保護者に伝えていけるとよいですね。
以下に、年齢別に、市販おもちゃの選び方を紹介します。 購入の参考にするなどしてください。
年齢別で適したおもちゃを紹介!
0歳児の場合:
安全性に配慮したおもちゃを選ぶようにしましょう。飲み込んでしまうような大きさでないか、尖っていたり形状に問題ないかなど、選ぶ際に注意したいですね。
また、まだ視力が弱いため、鮮やかでくっきりとした色のものが適しています。
1歳児の場合:
1歳児では、シンプルな行為を何度も繰り返すことが楽しい時期です。繰り返し遊びを楽しめるようなおもちゃを選んであげるとよいでしょう。
2歳児の場合:
数や色などの抽象的な概念が、少しずつ理解できるようになります。また、身体が発達し手先がうまく動かせるようになってくるので、ブロックやパズルなどもおすすめです。
3歳児の場合:
自我が育ち、それぞれの好みもはっきりしてきます。おもちゃについても、その子が興味を持てるものを一緒に探してあげるとよいでしょう。
4〜5歳児の場合:
社会性が育ち、お友達や先生とのコミュニケーションも盛んになります。お友達と遊べるゲーム性の高いおもちゃ、知育玩具などが適しています。
手づくりおもちゃでのこだわりポイントは?
保育園独自のこだわりあるおもちゃ!
手づくりおもちゃは、子どもにとって、保育園でしか遊べないもので、貴重な体験になります。なので、園独自のこだわりを持ちたいですね。手作りおもちゃの良さは、 主に以下です。
・材料の安全性を確認しながら作れること。
・発達段階にあったものを作れること。
・材料代のみで低コストであること。材料代すらかからない場合も。
・愛着を持って使ってもらえるところ。
その他のこだわりポイントも紹介!
皆で遊べる数を考える!
遊んでいるとすぐにお友達のおもちゃが欲しくなり、取り合いが始まることはよくありますね。お友達の遊びに興味を持つことは、成長の証拠で全く問題ありません。皆が使えるように、作る際は数に配慮してください。
今あるおもちゃに何かを足す!
子どもは同じおもちゃを繰り返し遊ぶうちに、飽きて物足りなくなっていきます。遊びを発展していけるように、例えば人形であれば「ふとんを作ってあげる、おぶい紐を作っておんぶできるようにする」など、何かを足す発想をしてみましょう。
子どもと一緒に手づくりする!
子どもたちと一緒につくることもおすすめです。協力して何かを作る体験にもなり、出来上がったおもちゃに愛着が湧くようになります。
ちょっと難しくして、チャレンジ心を仰ぐ!
子どもは、今できることよりも少し難しいものに夢中になります。発達の段階を考えながら、少しレベルの高いおもちゃを用意するとよいでしょう。例えば、ひも通しなどでも簡単なものと難しいものを2種作るなどです。
まとめ
子どもに保育園で何が楽しかったか聞くと「おもちゃ」と答えることはよくあります。そのように、保育士が考える以上に子どもたちは園のおもちゃに愛着を持っています。
なので、子どもたちが楽しめて発達にもプラスになるようなおもちゃをこだわって選んであげましょう。
ライタープロフィール
玉田 洋さん
保育園運営企業で、子育て雑誌編集長を経験し、その後、都内で保育士として勤務する。現在は「森の保育園」を計画中。
\このページをシェアする/