子どもの片づけ上達法は?3つのポイントで紹介します。
- 保育士お役立ち情報
- 2020/11/24
子どもについ言ってしまう「片付けなさい」の一言。できれば言わずに済ませたいものです。どうしたら、言わないでも片付けができるようになるのでしょう。自分から片付けができるようになるためのポイントについて紹介します。
片づけはいつから教えていくべき?
年齢・発達に合わせた教え方が必要!
一般的に、片づけが好きな子どもはあまりいません。なので、遊んだおもちゃが出しっ放しになっていて、保育士が黙々と片付けているなんてことはよくありますね。
保育士としては、自分から片付けて欲しいけれど、子どもたちに片づけを教えるのはそう簡単ではありません。中には「片づけなさい」と言っても伝わらない年齢の子もいることもあります。
保育士としては子どもが自分から片づけできるよう、発達に合わせて年齢別に働きかけを変えていく必要があります。
【年齢別】子どもの片づけの教え方を紹介!
2〜3歳児:
2〜3歳児には、一緒に片づけながら理解させることがポイントです。この年齢になれば、少しずつ片づけができるようになっていきます。
ただし「片づけなさい」という指示は、言葉だけではまだ理解できないことが多い年齢です。そのため、保育士が一緒に片づけることからはじめましょう。
その際「このおもちゃはこの箱に入れてね」など、具体的に一つひとつ動作を伝えてあげましょう。一緒に片づけをしながら、この年齢から片づけを習慣にしていくことが後々のために大切です。
4〜6歳児:
4〜6歳児では、子どもが片づけやすい環境づくりがカギとなります。この年齢の子どもたちは自我も発達してきているので、気持ちをどう乗せていくかがポイントです。
例えば、片づけも競争のようにゲーム性を取り入れてもよいでしょう。さらに、片づけやすい環境をつくってあげることも重要です。
なぜなら、理由の一つとして大人に比べ子どもの手先は思った以上に不器用だからです。この年齢の子どもたちが嫌にならないように、子どもの手でも片づけしやすい環境づくりをする必要があるのです。
『子どもの片づけ上達法』3つの工夫ポイントを紹介!
片づけを自分からやれるようにするには、保育士が「片づけなさい」と言う前に「片づけやすい、したくなる環境をつくる」ことの方が重要です。
その工夫ポイントについて、3つ紹介します。ぜひ参考にしてください。
おもちゃ箱に、片づけやすい工夫をしよう!
おもちゃ箱には、写真やイラストなどを貼り付けて「何をどこにしまえばよいのか」子どもから見てわかるようにするのが基本です。そうしておけば、最初は保育士が一緒に片づけますが次第に理解して自分で所定の場所に片づけられるようになっていきます。
また、フタなしのおもちゃ箱にすることも、開閉時に手間を取らず子どもの片づけやすさアップに有効です。
時間の感覚をつけさせよう!
いつまでもダラダラと片付けをしているようなら、制限時間を設けてもよいでしょう。時計の読める年齢なら「何分までに片づける」と決めて、一気に片づけをするのも効果的です。時間内に終わったら褒めてあげましょう。
また、片づけの開始前に「あと5分でお片づけだよ!」と伝えたりすることも、時間の意識づけとしても有効です。その際、片づけの音楽を決めておいて流すのもおすすめです。
遊びを中断させる時の声がけを工夫しよう!
子どもがなかなか片づけを始めないよくある理由として「今している遊びを中断したくない」です。夢中で遊べるのは良いことですが、きちんと区切りをつけさせることも必要です。
「明日またやるから、今はやめようね」など声がけをして、片づけへと導いていきましょう。
その際、個別でその子の個性に合わせて声がけの内容を変えていくのがポイントです。子どもによっては、今していることに強い執着を示す場合があるためです。面倒でも子どもに合わせた働きかけをしていきましょう。
まとめ
片づけをしない子どもには、つい何度も「片づけなさい」と言ってしまいがちですね。けれども、ただ叱るだけでは片づけを習慣にしていくのは難しいものです。
自分から片づけができるようにするには、片づけしやすい環境をつくる、言葉がけを工夫していくことが実は近道なのです。
ライタープロフィール
玉田 洋さん
保育園運営企業で、子育て雑誌編集長を経験し、その後、都内で保育士として勤務する。現在は「森の保育園」を計画中。
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