2017年までに待機児童問題を解消できない?!急がれる保育所増設

政府は2017年度中に待機児童を0にするため、『待機児童解消加速化プラン』に取り組み保育所の整備や保育士の確保等の支援を行ってきました。しかし11月28日に開かれた「子ども・子育て会議」において、その計画達成が難しいと発表されました。

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2017年、待機児童数は約5万人になる見込み

11月28日の「子ども・子育て会議」で、全国の自治体から集計した保育の需要見通しが公表されました。それによると、政府が「待機児童を0にする」としている2017年度末の時点で、0歳〜2歳までの子どもは約116万人であるのに対し、保育施設などの受け入れ人員は約111万人。約5万人が待機児童となることが分かったのです。

大きな課題「保育所増設」

この問題の大きな要因の一つとしてあげられるのが、「保育所増設」の難しさです。
日本経済新聞社と共働き子育て支援サイト「日経DUAL」の共同調査では、首都圏の自治体は待機児童対策を行う上で、「用地・物件の確保」を最大の課題としていることがわかりました。
用地に関しては、首都圏は地方と比べて、広さや安全性など一定の要件を満たす施設の確保は難しい上に、地域住民との合意をとりつけるという大きなハードルがあります。
さらに17年度以降、出生数の減少に伴い施設が余ることを危惧した自治体が、積極的に整備を行っていないことも保育所増設がすすまない原因となっています。

「保育所増設」のための新たな取り組み

保育所増設のための新しいフックとなりそうなのが、11月末に決まった生損保の保育所運営の解禁です。保険会社は都心部の駅前に多くの不動産を確保しており、保育所を運営すれば自社物件の稼働率を高めることになるため、参入が期待されています。


東京都町田市では、2009年より「20年間期間限定認可保育所事業」を行っています。これは、20年間の限定で保育所運営法人が土地もしくは建物の所有者と契約し、自治体が建設料や賃借料の補助をする、という仕組みになっています。この方法だと、保育需要が減るであろう20年後には建物を老人ホームなどに転用することができるため、新たに保育事業に乗り出す事業者のハードルを下げることができます。
実際に2010年〜2014年までの間で、18か所の保育所が開所しています。


政府は「待機児童加速化プラン」は変更せず、あくまでも自治体に整備計画の上乗せを求め、2017年度に解消を目指すとしています。そのためには、政府による新たな財源の確保も求められますが、上記のような規制の緩和や、各自治体の状況にあわせた柔軟な取り組みが必要ではないでしょうか。

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