成功体験がカギ!保育園でのトイレトレーニングのコツ
- 保育士お役立ち情報
- 2019/08/08
「トイレトレーニング」は、子どもにとっても、保護者にとっても、乗り越えなくてはいけない壁だと言えます。保育士の上手なサポートの仕方について紹介します。
トイレトレーニングを始めるタイミング
「そろそろトイレトレーニング始める時期ですか?」と保護者から聞かれることがよくありますよね。
トイレトレーニングのタイミングとは、いつからなのでしょうか。
一般的には、トイレトレーニング開始に適した時期は、2〜3歳ごろだと言われています。
ただ個人差が大きいため、一概に「何歳」とは言えません。膀胱や大脳の発達、その子の個性によるところが大きいからです。
以下を目安に、子どもの様子を見ながら、タイミングを判断しましょう。
トイレトレーニング開始の目安
・一人で歩いてトイレに行ける
・保育士の言うことが理解でき、ある程度意思の疎通が可能
・おしっこの間隔が2時間以上あく(膀胱の発達)
保護者が焦ってトイレトレーニングを始めたがったり、逆に、全く始めようとしなかったりすることもあるかと思います。
けれども、保育士は保護者のペースに巻き込まれないようにしましょう。上記目安などを参考に、その子に最適なタイミングを見極めて、保護者にはたらきかけてください。
保育園でのトイレトレーニング 3つのコツ
一般的に、保育園でのトイレトレーニングは、家庭だけでするよりもスムーズにいくことが多いようです。
「集団の力」という部分もありますが、やはり保育士の働きかけが重要です。トイレトレーニングを進めていくうえで意識したいことをまとめました。
1.成功体験を重ねて自信を付けさせる
子どものやる気を引き出すことは、トイレトレーニングの基本。
なので、「おしっこ、できた!」という成功体験を積み重ねて、自信につなげていってあげましょう。具体的には、その都度ほめることです。
シール帳などで、成功の度にシールをあげていくのも効果的です。
保育士は「トイレトレーニングを乗り越えることが、子どもの成長につながる」と信じて、子どもにポジティブな声がけをしていきましょう。
2.失敗してしまった時はあたたかく見守る
トイレトレーニングは失敗の連続。お漏らしをしたり、トイレに間に合わなかったりするのは日常茶飯事です。
「子どもにとって初めてのことだから、失敗しても当たり前」と考えて、やさしい声がけをしてあげるのが重要です。叱るのは厳禁です。
3.その子の個性に応じてアプローチを変える
男の子は、遊びの要素を取り入れたり、お気に入りのキャラクターのシールをあげたりすると、スムーズに進むことが多いようです。
一方、女の子は年上の子に憧れることが多いので、年上の子たちがパンツをはいていることを伝えながら、「〇〇ちゃんももう少しでお姉さんだね!」など励ましてあげるのもいいですね。
いずれにせよ、その子の個性に合わせて取り入れましょう。
また、男の子のトイレトレーニングは、一般的に、最初は「座ってする」練習をして、その後「立ってする」ことを覚えていくほうがスムーズです。
家庭をうまく巻き込むには?
家庭と情報共有を密にすることが、トイレトレーニング成功の秘訣です。
ただ、最近では、トイレトレーニングを「保育園でやってもらうもの」と認識している保護者もいます。
そうした保護者と出会った場合、保育士としては腹が立つこともあるかもしれません。
けれども、「園と家庭で協力し合って、〇〇ちゃんはおむつ外れるんですよ」と伝えて、協力を仰ぎましょう。
更に、家庭で取り組んでもらいたいこと、必要なことを事前に伝えましょう。例えば、家庭での声がけの仕方、着替えの追加の必要などです。
トイレトレーニングは時間がかかります。保育園と家庭で情報を共有しながら進行していくと、成功した喜びを共有することも多くなり、それが家庭と園との信頼関係につながることもよくあります。
まとめ
トイレトレーニングは、子どもにとって、人生最初の関門かもしれません。カギとなるのは子どものやる気を引き出す成功体験だと思います。
保育士と家庭で連携して、上手に成功に導いていきたいですね。
ライタープロフィール
玉田 洋さん
保育園運営企業で、子育て雑誌編集長を経験し、その後、都内で保育士として勤務する。現在は「森の保育園」を計画中。
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