保育園での寝かしつけ、3つのコツ!それでも寝ない場合の対処法も解説
- 保育士お役立ち情報
- 2021/08/26
保育園のお昼寝の時間、なかなか寝付かない子いますよね。寝かそうとすればするほど寝ない、そんな経験を持つ方も多いはず。寝かしつけのコツをまとめました。
保育園でお昼寝をさせるのはなぜ?
睡眠は『乳幼児の心身の成長、脳の発達』において重要!
昼寝を嫌がる子どもに「先生、どうして寝ないといけないの?」と聞かれることはありませんか。そうした質問に、私は「寝ないと、大きくならないよ!」と答えていました。
「寝る子は育つ」と昔から言うように、それにはどうやら科学的な根拠があるようです。
睡眠は、乳幼児の心身の成長、脳の発達にとって重要な意味を持っています。子どもの成長ホルモンは、眠っている間に最も多く分泌されます。なので、きちんと睡眠をとることは、子どもの成長に大きなプラスになるのです。
また、眠ることで、子どもの脳は午前中の遊びや学びの記憶を整理します。それが記憶力を高めていくことにもつながります。
さらに、保育園での昼寝には、園で長時間過ごす子どもの身体と脳を休ませて、リラックスさせるという役割もあります。特に0-2歳児にとっては、昼寝をすることで、体力の回復や生活リズムが安定していくなどの効果があります。
寝かしつけのコツは?
主に「環境」「ボディタッチ」「気持ち」の3つ!
実は、私は昼寝の寝かしつけが苦手でした。寝ない子にさんざん苦労していると、他の保育士がすっと代わって数分で寝かしつけてくれる、なんてことが何度かありました。その度に、いったいどんな術を使っているのだろう、と不思議に思ったものです。
調べていくと、寝かしつけのコツは、3つあるようです。それは、「環境」「ボディタッチ」「気持ち」の3つです。一つずつ見ていきましょう。
寝かしつけのコツ@「環境」
寝かしつけには、保育士個人のテクニックだけでなく、環境を整えることがまずは必要になってきます。
オルゴールや心地よい音楽
園全体に、オルゴールの音やゆったりした音楽を流すことで、リラックスした雰囲気をつくり、入眠を誘います。いつも同じCDを使うなどして、条件反射で眠気を催せるようにしていくといいでしょう。
暗闇でない環境
暗さを嫌がる子もいるので、カーテンを閉ざして暗闇をつくりだす必要はありません。暗めのフロアランプなどでほんのりとした明かりをつくってもいいですね。
眠りに適した衣類
体温の高い子どもは、衣服も大人より一枚少ないぐらいがちょうどいいといわれています。睡眠も同様で、冬だからといって、パジャマの上に何かを着せると寝苦しくなってしまうことがあります。
寝かしつけのコツA「ボディタッチ」
添い寝しながらやさしく触れて、眠気を誘うのが寝かしつけの王道です。ただ、すべての子どもに有効なボディタッチがあるわけでなく、その子によってツボが違います。
背中をトントンする
添い寝をして、子どもの呼吸のリズムに合わせながら、背中をトントンしてあげることで眠気を誘っていきます。
足や手を温める
足元がポカポカ温まると眠くなるので、足を握ってすりすりしながら温めてあげましょう。手をやさしく握ってあげるのも効果的です。
頭をなでる
頭をなでる、眉間から鼻にかけてのところをなでる、額から眉毛をさするなどしていくと、まぶたが閉じやすく、入眠につながります。
寝かしつけのコツB「気持ち」
意外と重要なのが、気持ちが安定していることです。保育士も子どもも心が落ち着いていないと、子どもはなかなか寝付きません。経験のある方も多いでしょうが、保育士が寝ない子にイライラしていると、更に子どもは寝付かず、悪循環になります。
それでも寝ない場合は?
家庭での夜の睡眠、生活リズムをチェック!
0-2歳児で、昼寝で寝付けない子は、家庭との連携が必要なこともあります。
保護者に、家庭での夜の睡眠、生活リズムについて聞いてみましょう。そこに問題があるようなら、園と家庭で連携しながら改善していくと、効果が出てきます。
昼寝の時間を短くしてみる!
3歳児以降は、昼寝の時間に寝付けない子が多く出てきます。その場合、園内で相談し、昼寝の時間を短くしていってもよいでしょう。
年中、年長児は昼寝を少し早めに切り上げて、普段できない活動に挑戦するのもよいですね。
まとめ
寝かしつけについて、こうすれば絶対寝る! というのはないようです。その子が眠りやすいツボは違っているので、個性に合わせて、対応を変えていきましょう。
「子どもは、皆自分一人で寝る力を持っている」という話を聞いたことがあります。寝ない子にも焦らず、気長に見守ってあげる姿勢が必要かもしれませんね。
ライタープロフィール
玉田 洋さん
保育園運営企業で、子育て雑誌編集長を経験し、その後、都内で保育士として勤務する。現在は「森の保育園」を計画中。
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