こんな園長主任って許せない!

私が保育士になった10年以上前の話をさせてください。
私が保育士資格を取り初めて保育園に勤めた時は夢と希望に溢れ、出会う園児たちにどんな保育をしようか毎日が楽しくてたまりませんでした。

しかし、そんな希望を打ち破るかのような園長主任からのパワハラやマタハラを見て保育園ってこんな場所なの?と驚愕したことがありました。
今となっては笑い話にできますがその時は辛くて腑に落ちないことの連続で、とてもストレスフルでどうして良いのか分かりませんでした。
そんな私の経験が少しでも皆さんのお役にたてればと思い、このコラムを書かせていただきます。

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昔、パワハラって言葉があったら違っていたかも

今では当たり前に言われているパワハラやマタハラ。10年前はそんな言葉はほとんどありませんでした。また、当時の園長主任はそんなパワハラをしたという概念も持っていなかったように思います。

今の認可保育園では働く保育士のシフトはほぼローテーションで決められているのが一般的です。もちろん事情がありローテーションに入ることができない保育士もいますし、様々な働き方が認められ、保育園として働く保育士に合わせて柔軟に働きやすさを用意している、そういう時代になりました。

しかし10年前はそんな働き方が今ほど整っておらず、信じられないような働かせ方がまかり通っていました。私がまだ独身だった頃、子供がいないことを理由に園長から毎日早番ばかりさせられ、行事前でも終電近くまで独身の保育士たちで作り物をさせられていました。

お子様のいらっしゃる保育士をひがんでいた訳ではありません。ただ子どもがいない人が「遅くまで残れる」とか「毎日早番して」とこちらの都合も聞かず押し付けられていたことに納得がいかなかったのです。

子どもの有無に関わらず、働く保育士皆で協力しあって保育園の運営をしていくべきであるのに、園長の鶴の一声で行事の準備もすべて独身が行うということに疑問を持っていました。

その園長は他にも妊娠した保育士に対して「お腹に子どもがいると難しいことはできないから保育から外れてくれる?職員室で作りものと事務作業だけしてくれればいいから。他の先生たちは仕事してるのに妊娠するといいよね、楽な仕事しかしなくていいんだから」と 妊娠を理由に本人の意思とは関係なく保育から外すようなことも行い、妊娠した保育士は園長の心無い言葉で退職に追い込まれました。

当時の園長の行為は、今ではパワハラやマタハラと断言できると思いますが、当時はこんな環境の保育園もあったのです。

それってえこひいき?園長主任

これも以前私が一般保育士として勤めていた時の話ですが、何でも保護者の言いなりになる園長主任がいました。園長主任として保護者の意見を聞き、思いを受け止めることは必要ですし、大切な職務の一環だと思います。

しかし何でも保護者の意見を聞きすぎて働く保育士の意見を聞かないというのは、当時、一般保育士として働いていた私は疑問に思っていました。ある保護者が園長に閉園時間を過ぎても預かってほしいとお願いをしたようです。閉園時間を過ぎてもお迎えに来ないため、遅番保育士は定時に帰れません。

一家庭のみに特別扱いをしていると、他の保護者からも同様の要望が出てしまいます。当時の園長主任は保護者から何か贈り物をされていたため、保護者の言いなりになり、そんな無理な要望も受け入れてしまっていました。

一般保育士の私は何度も園長主任にこんなえこひいきは止めてほしいと訴えましたが聞き入れてもらえず、理不尽な保護者の要求を受け入れることは続いていました。これだけではありません。その園長主任はお気に入りの保育士だけ、有給を取りやすく配慮したり、給与にも差を付けていたことを後から知りました。

そんな園長主任が取り仕切る保育園ですから、保育士の定着率も悪く年度途中でも保育士の入れ替わりが多くありました。一部の保護者から贈り物をもらい、特別扱いをしていることは保護者全体にも知られ問題視されたため、結局その園長主任は更迭されることになりました。

後任の園長主任が就任してからは理不尽な要求の受け入れや特定保育士のえこひいきはなくなりましたが、私は園長が交代するまでこのような行為を行う園長主任が統括する保育園を辞め他の保育園へ転職を考えていました。

しかし担任していた子どもたちが可愛く、この子たちが卒園するまで見届けたいという思いが他保育園への転職をとどまっていました。
結果的に園長主任が交代したことで保育園の雰囲気も大きく変わり働く保育士たちにとっても働きやすい職場になりましたが、もし、貴方の勤める保育園の園長主任が許しがたい行為を行っていてストレスをためて苦しんでいたなら自分のメンタルヘルスを気遣うためにその場から離れる選択をしても良いかもしれません。

私は、今でのあの園長主任のやっていたえこひいきは受け入れがたい行為として悲しく思います。

最後に

これを読んだ皆さんが、これってパワハラ?理不尽な要求かもしれない。と思った時は1人で悩まず関係機関に相談することをおすすめします。働く環境や職場の人間関係が合わないと思ったままにするのは精神衛生上よくありません。

10年前と比べると保育士を取り巻く環境が大きく変わり、今はニュースでも連日のように保育士という職業がクローズアップされ報道されています。保育士不足ということもあり、各保育園の求人も工夫を凝らしています。

10年前は保育園で働く保育士が妊娠や出産をすると退職する方が多かったですが今は時短保育士や時間固定保育士、パート保育士や契約保育士など保育士が働きやすい環境を整えられています。また第三者に働く保育士のメンタルケアや職場の人間関係を調整することを行っている保育園もあるとのことです。

パワハラやマタハラにしても今では働く保育士の意向を尊重するのが当たり前になりました。私も認可保育園の園長という立場になり10年前に自分か経験したパワハラや目の当たりにしてきた理不尽なえこひいきだけは自分はしないように当時の悔しくて悲しい思いが反面教師になっています。

でも私も1人の人間ですからつい感情的になってしまうこともあります。しかし問題が起こった時は1人の女性として、1人の社会人として、1人の母親として、それぞれの立場で考えるようにし、園長として常に冷静に判断し保護者や保育園で働く保育士に公平に接することを心がけています。
そして何よりお預かりしている大切は園児たちにとって何が一番よいのかを考え業務にあたっています。保育園で働く保育士のために、保護者のためにそして、何よりもかわいい子どもたちのために。

ライタープロフィール

白川 佳代さん



保育士歴10年以上。自身の子育て経験を生かし、新卒保育士や子育てに悩む保護者の相談業務にも多く携わる。現在は認可保育園の園長。また、当サイトにコラムを多数執筆中。

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