子どもが先生を見直す!公園遊びのちょっとしたコツ
- 保育士お役立ち情報
- 2021/08/11
公園などでの外遊びに力を入れている保育園も多いのではないでしょうか。私の勤務していた園はほぼ毎日、雨でない限りは散歩に出かけていました。行き先はいつも公園で、毎日本当によく遊んでいました。今回は、私の経験を基に「公園遊びをちょっとの工夫でもっと楽しめるようなコツ」を紹介します。
1. 心と身体を解放させる公園遊び
公園で遊ぶ子どもは、室内では見せない表情をすることがありますよね。きっと心も身体も解放しているのだと思います!
公園遊びについて特に印象に残っているのは、発達障害を持っている子のことです。室内遊びをする際には、他の子のおもちゃを取ったり、時には噛んでしまうこともある子でした。けれども、公園に行くとそういった行動がピタリと収まり、穏やかな表情で、じっと足元の虫たちをよく眺めていました。その様子を近くで見ていて、「この子は、他の子と時間の流れ方が違うのかもしれない」と感じたことをよく覚えています。公園という自然の中でなら、他の子たちに合わせる必要もなく、その子も解放されて、自分らしく過ごせるのかもしれないのだと感じました。自由に思い切り体を動かしたり、自分のペースで楽しめる公園遊びは、どんな子供にとっても大切な時間だと思います。
2. 葉っぱや花びらで、子どもが楽しめる方法3つ
公園での楽しい時間、「先生、すごい!」「おもしろい!わたしも!」と、子どもたちが遊び出すきっかけづくりをしましょう。実際に、公園遊びで反応のよかった遊び3つをご紹介します。
事前準備もほとんどいらず、とても簡単ですが、盛り上がる遊びです。子どもも真似して、すぐに葉っぱお化けづくりが始まりますよ。
☆作り方☆
葉っぱに穴をあけて、お化けの目と口を作るだけ。
☆コツ☆
・前触れなくいきなり「お化けだぞ〜!」と驚かせます。
・子どもが自分で口に穴を開けるのは難しいので、年少児には手伝ってあげてください。
磁石の不思議な力で、楽しく魚釣りが出来る遊びです。
☆事前に用意しておくもの☆
@釣り竿に見立てた割りばしや枝
A@に糸を結んで、マグネットなどの磁石をつける
☆遊び方☆
@子どもたちに完成した釣り竿を渡しておきます。
A色とりどりの葉っぱにクリップをつけて地面に散らします。
用意が出来たら、葉っぱで魚釣りを楽しみましょう。
桜の花びらが散る季節や、紅葉の時期にぴったりの遊びです。
☆事前に用意しておくもの☆
@花びらや葉っぱを入れるためのビニール袋
☆遊び方☆
@花びらをたくさん拾って、ビニール袋の中に入れます。
Aビニール袋の中に呼気を入れて膨らませます。
これで綺麗な花びら風船の完成!
☆コツ☆
・キャッチボールをしたりして、自由に遊びます。
・色とりどりの落ち葉でもきれいな風船ができます。
・0〜1歳児には先生が作ってあげて、お部屋の中で一緒に遊んでもいいですね。
3. 公園遊びが広がる!
ベストセラー『バカの壁』でも著名な解剖学者、養老孟司さんは虫好きで知られており、「虫を捕ることは、自然に向き合うこと」と、幼児から虫に触れて育つことの重要性をよく語っています。
確かに、子どもは本来虫が好き。虫との出会いを通じて自然を感じることは大いにあると思います。ただ、虫が苦手な子もいますね。虫が苦手な子にも今しかできない虫との出会い方を楽しませてあげたいところです。
そこでおすすめなのが、公園遊びの定番「虫探し」です。いつも行く公園には、色々なところに虫が隠れていますよね。アリ、ダンゴムシ、テントウムシ、クモなど、幼児でも網がなくてもつかまえられる虫たちばかりです。
先生の声掛けで、公園でたくさんの虫を探して遊びましょう。その際の工夫ポイント2つをご紹介します。
【虫かごをつくりましょう】
ペットボトルや透明のプラスチックカップなどを利用すると簡単です。制作の時間を取って、皆で虫かごづくりをするのもいいですね。
年齢に合わせて、色塗りやシール貼りなどをして「マイ虫かご」を作ります。さらに虫探しが盛り上がりますよ。
【基本はキャッチアンドリリース】
せっかく捕まえた虫、逃がすように言うと抵抗をする子もいます。あらかじめ「最後には逃がそうね」とお約束を決めて、話しておくことが必要です。
ただ、園で飼えるようでしたら、逃がさなくても問題ありませんね。虫の飼育は、子どもたちに色々なことを気づかせてくれますから、条件が合うようでしたらおすすめです。
今日ご紹介した遊びをぜひ活用して、楽しく遊んでみてくださいね。先生が上手に導いて、子どもたちの公園遊びをより充実させましょう!
ライタープロフィール
玉田 洋さん
保育園運営企業で、子育て雑誌編集長を経験し、その後、都内で保育士として勤務する。現在は「森の保育園」を計画中。
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