現役園長が語る!今だから言える保育の失敗談と対処方法
- 保育士の就職・転職
- 2017/06/22
保育の仕事は常にトライ&エラーの連続です。保育園で生活しているのは園児だけでなくそこで働く保育士たちも長い時間子どもたちと一緒に園で過ごします。子どもたちが日々成長していくのと同じように保育士たちも笑いあり涙あり、多くの失敗を繰り返しながら仕事をしています。
白川佳代さん。保育士歴10年。社会福祉法人、株式会社、NPO法人と異なる運営主体での勤務を経験。
現役園長より未来の保育士の皆さんへ
「私の失敗エピソード」
一言で失敗と言っても笑えるおもしろいエピソードのような失敗からヒヤリハットといって事故や怪我に繋がる可能性のある失敗として書類にし、次に同じ失敗をしないために他の職員と共有し検証していく失敗があります。
保育士が接するのは元気な子どもたちです。元気な子どもたちにとって失敗は経験のうち。いろんな失敗を繰り返して成長しています。そんな子どもたちと毎日ずっと一緒にいるのですから保育士だって失敗しないはずはありません。そういう私も長年保育の仕事をしていますが、もう数え切れないほどの失敗を繰り返し今に至ります。
心当たりのある人も多い?笑える失敗エピソード
つい最近の失敗談は、エプロンにペンを入れたまま洗濯してしまったことです。保育士仲間ではよくあることですが、私は必ずボールペンをエプロンのポケットに入れて保育をします。そのまま洗濯をしてしまい、ペンが壊れてしまったり、ポケットに穴があいたり、シミができたり。
また冬場には、子どもたちの鼻水を拭くためのティッシュをエプロンのポケットに入れていたのを忘れて洗濯をしてしまい、洗濯機の回転板を詰まらせ壊しそうになったこともあります。(冬場の保育士のポケットにはたくさんのティッシュが入っているんです!)
他にも、大切なお手紙やメモをポケットに入れたことを忘れて洗濯してしまったとか、急にメモをしないといけないのにメモ用紙が無く、とっさに手にメモをし、園児と一緒に手を洗っていてその書いた文字が消えてしまったなど。最初に何があるかなと少し思いだしただけでもこれだけあります。
これらは笑える失敗ですが笑えない失敗もしています。それがヒヤリハットです。その時は悲しさと情けない気持ちでいっぱいになりながら正式書類にし、園長主任に報告した1つの事例を紹介します。
笑えない!ヒヤリハットの危ない失敗エピソード
それはまだ保育士になりたての頃です。給食後、園児の午睡に付いていて園児の背中をトントンしている時のことでした。
自分のトントンするリズムと手を当てている園児の背中の温かさが気持ちよく、園児より先にうたた寝してしまいました。幸い複数担任だったので、他の先生に背中を叩かれ、起こしてもらったのでとっさに我にかえりましたが、園児が眠っていないのに自分が寝てしまうというのは、子どもを見守る目がないので重大な事故につながる可能性がありました。もし自分が寝てしまったまま時間がたち、その間園児たちが外に出ていたらどういうことになってしまったか。もし、園児が細かいものを口に入れてしまって誤飲していたら。もしお友達同士でトラブルになってしまったら。先輩の先生が私の様子が変だと気づきすぐに起こしてくれましたが、もし起こしてくれなかったら事故に繋がっていたかと思うと怖くなり、心の底から反省しました。
保育士も人間です。完璧に何でもできるわけではありません。だからこそ失敗をしても次に同じ失敗を繰り返さないように検証し、他の職員も同じ失敗をしないように共有していくことが大切だと実感しました。
最後にお伝えしたいことは、保育園での失敗は恥ずかしいことではありません。起こしてしまった失敗は必ず園長主任に報告し他の職員とも共有してください。そして他職員の失敗も自分のこととして受け止め同じ失敗を起こさないようにするにはどうすればよいか考えてみてください。
保育士として多くの失敗を経験し、なぜ失敗したかと検証することを怠らない保育士は段々失敗を未然に防ぐことができるようになります。どうか失敗してもそれを次に活かせる素敵な保育士になってくださいね。
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