現役キャリアカウンセラーに聞きました！【1】〜今求められている保育士とは？〜
- 保育インタビュー
- 2014/10/23
待機児童問題で、注目を集める職業となった保育士。興味を持つ方も増えていますが、実際の就職の状況はどうなっているのでしょうか。そこで今回は保育の求人情報サイト「保育士.net」で年間250人以上の保育士や保育士志望者と面談しているSさんに、「求められる保育士・敬遠される保育士」についてお話を伺いました。
Q.実際にキャリアカウンセリングをする中で、保育園に求められてる保育士とはどのような方だと感じますか？
保育士は売り手市場ということもあり、資格さえあれば「普通」の方なら”就職できない”というケースは避けられると思います。この場合の「普通」というのは「ごく一般的な常識を持っている」という意味です。遅刻をしない、あいさつができる、笑顔で受け答えができる、報連相ができる…こういった方であれば問題ないと思いますよ。
Q.一般常識があれば大丈夫、とのことですが、そこから一歩抜け出すにはどうしたら良いのでしょうか？
私は、子どもや保護者に対する「思い」が大切だと思います。経験が少なくても、保育に対する熱意がある方だと、カウンセリングをしていて、私もこの人に教わりたいなと思います。そして、それは採用側に必ず伝わります。また、チームワークや協調性も大事ですね。
Q.それでは逆に敬遠されそうなのはどんな方でしょうか？
保育士を採用する際に法人や企業が注目するのは、「在籍年数」です。転職歴があっても、1箇所で長く働いていれば問題ありませんが、2年以下で転職を繰り返すような人は「すぐ辞められるのではないか」と敬遠されてしまいます。ですから、これから保育士を目指す方や就職活動を行っている方は、長く続けられるような保育園を選んで欲しいですね。
Q.保育士試験合格者の場合、実習経験がないためマイナスになるということはないのでしょうか？
あまり気にしなくていいと思います。余裕が無く即戦力のみ欲しいという園だと難しいかもしれませんが…今は本当に保育士が不足しているので、保育士資格があり、経歴や面接時の受け答えに問題がなければ、就職先が無いということは考えにくいです。ですから、保育士に興味がある社会人・主婦の方には積極的に挑戦してほしいと思います。保育士試験は合格率の低い難関資格なので、合格したということは目標達成できる能力があるという点でプラスに働く面もありますよ。またお子さんがいらっしゃる方であれば、子育て経験を強みにすることができます。
Q.年齢や、社会人経験があることは問題になりませんか？
基本的に問題ありません。逆に、社会人としての基本的なマナーが身についているですとか、保護者の立場が分かるといった意味で、歓迎されることが多いと思います。最近は、保育士を辞めて異業種を経験された後、保育の現場に戻ってくる方も多くいらっしゃいます。ですから、ブランクがあるということも気にされる必要はありません。どんどんカムバックして欲しいですね。
―ありがとうございました！
編集部より
保育士というと経験が重視されるような印象がありましたが、今回お話を聞いて「資格」と「熱意」がある人には門戸が開かれているのだなと感じました。今まで年齢や経験などの面から「私には無理かも…」と躊躇されていた方も、ぜひ一歩踏み出してもらいたいと思います。
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