今日から禁止!保育士がやってはいけない怒り方とは?
- 保育士お役立ち情報
- 2016/08/26
保育士が子どもを怒るのは、傷つけたり、降伏させることが目的ではないですよね?子どもたちと良い関係を築きつつ、『いけないこと』『改善してほしい行動』について伝えるために気をつけなければならない「怒るときの4つのNG」を知っておきましょう!
「怒る」=「叱る」=「伝える」を意識!
子どもが問題行動を起こした時、保育士が怒ったり、叱ったりするのは、“子どもたちが大切だから”「問題を何とか改善したい」「もっと良くなってほしい」という目的があるからですよね。でも、方法を間違うと、保育士が怒っている目的は子どもたちには伝わらないのです。そして、その目的が伝わらないから、何度も同じことを繰り返す。つまり、あなたの怒り方が間違っているから、問題が解決しないのです。これからは、「怒る」=「叱る」=「伝える」を意識してみてください。怒りのエネルギーはとても強いのです。子どもたちに伝わらない怒り方をして、エネルギーを無駄に消費しない為にも、怒るときの4つのNGを学びましょう。
怒るときの4つのNGとは?
機嫌で怒り方を変える
自分の機嫌で怒り方を変えていませんか?気持ちに余裕がある時には見逃せることも、忙しかったり、体調が悪かったり、思い通りにならないことが続いていたりすると、同じ出来事でも許せないことってあるのではないでしょうか?そんな怒り方を続けていると、子どもたちの「怒られる基準」が保育士の機嫌になってしまいます。すると、子どもが本当に改善しなければならない問題行動について判断ができなくなってしまいます。子どもたちの混乱を避けるためにも、機嫌で怒り方を変えることはやめにしましょう。
関係ないことを持ち出す
「先生、この前も言ったよね。給食の時もお友達たたいたよね。お散歩の時も同じことして怒られたよね」なんて言ったりしていませんか?こんな風に、怒る時、過去のことをあれこれ引っ張り出して怒ってしまうと、子どもたちは一体何が問題で自分が怒られているのかが分からなくなってしまうのです。怒る時は、言いたいことを一つにしぼって、今、問題となっている事柄だけを伝えるようにしましょう。
原因を責める
「なんでこぼしたの?」「なんでおきがえできないの?」ついつい言いがちな「なんで」攻撃。原因を突き止めたとしても、子どもの行動は変わりません。「なんで?」と聞かれた子供たちは「だって・・・」と言い訳をするようになってしまいます。そして、その言い訳に保育士はイラッとするものです。これでは、悪循環ですね。過去の原因を突き止めるより、今後解決する為に何が必要なのかを一緒に考えていくスタンスを取りたいですね。「どうしたら〜できるかな?」「どういう方法ならできそうかな?」と、未来に向けての解決方法を一緒に考えていける関係性を築いていきましょう。
一方的に決めつける
「いつも」「絶対」「毎回」これらのフレーズは使ってはいけません。「いつもお片付けできてないね」「絶対おねしょ出るよ」「毎回同じことで怒られてるよ」こんな風に言われると、「いつもじゃないし」と言いたくなるものです。100%でないことを決めつけないことも大切なポイントです。決めつけられ、レッテルを貼られた子供たちは反抗的な気持ちが燃え上がってしまいます。自尊心を傷つけられてしまいます。子どものしたことをおおげさに盛り過ぎたり、責めすぎたりしないように気を付けるとともに、怒る時は「今」の問題に限って話し合いをし、1つにしぼって伝えるようにしましょう。
これらのポイントを意識して、子どもたちに関わることであなたが怒っている目的や理由が正しく伝わり、子どもたちの行動も変わってきますよ。あたなの怒り方を子どもたちは見ています。身近な保育士が感情をコントロールしながら関わることで、子どもたちも自然に「怒り」の感情をコントロールする方法を学ぶことができるのです。子どもたちの手本となり、「怒り」感情と上手に付き合える保育士を目指してくださいね。
筆者プロフィール
野村恵里(
colorful comunications代表)
現場経験20年の元公立保育園保育士。保育士研修や教員研修などで、感情コントロール方法(アンガーマネジメント)について積極的に講演を実施。保育士の折れない心創りをサポートし、保育&子育ての現場をHappy&colorfulにするため活動を行っている。
保育士養成校の専任講師として、保護者支援のためのコミュニケーション法について講義も務める。
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