【保育士向け】手遊び歌で脳が発達する？幼児教育のプロが教える「成長をサポートする手遊び」

保育士お役立ち情報
2016/07/12

手遊び歌はなぜ子どもの成長を助けてくれるのか？それは脳の成長を促してくれるからなんです。今回は「ギフト教育ラボ」でトレーナーを務める幼児教育のプロ、元吉祐里先生に、「なぜ脳教育が重要なのか」を伺いました。「ちょっと抵抗を感じる…」という保育士さん、ぜひご覧になってくださいね。あわせて、手遊び歌の効果を半減させないために注意するポイントもご紹介します。
（手遊び歌の関連記事⇒「手遊び歌」の効果を最大限引き出す！実施時のコツを紹介します）

楽しみながら脳の発達を促す「手遊び歌」

脳の成長と保育士さんの影響

脳科学的に、脳は3歳までに80％、6歳までに90％発達すると言われています。そんな時期に子ども達と長時間ふれあう保育士さんは、子ども達の成長に大きな影響を与える存在です。ではどのように脳の成長を促せはよいのでしょうか？実は、いつも遊んでいる「手遊び歌」が大きな効果をもたらすんです。手遊び歌は、子ども達が「手本を見る」という刺激を受け「真似をする」ことで脳の成長を促す大事なツール。上手に利用していきましょう！

脳が育つと、心の成長につながる

「脳を育てる」＝「勉強のできる子にする」というイメージが強いため、「のびのび育てたい！」と考えている保育士さんにとってはあまり印象が良くないかもしれません。しかし、「心」は「脳」にありますよね。ということは、「相手を思いやる心」なども脳が育ってないと持つことができません。脳が育っていないと、自分を成り立たせるために相手を攻撃するような子になってしまい、大きくなって周りに迷惑をかけるだけでなく、自分も不幸にしてしまいます。「脳を育てる」ことは思いやりの心や社会性を育てるために、必要なことなんです。さらに脳は心だけでなく体の司令塔でもありますので、運動能力を高めることにもつながります。

逆効果にならないように！実施の際に注意するポイント

子どもの成長をうながす手遊び歌ですが、気をつけないと効果が薄れたり、無くなってしまうことも…。そこで、逆効果にならないように注意するポイントをお話します。以前紹介した「手遊び歌の狙いと効果を高めるコツ」とあわせて参考にしてくださいね。

無理にやらせない！

一緒に動かない子がいると、先生はどうしても気になってしまうもの。無理にやらせてしまう先生もいるかもしれませんね。しかし子ども達は「見ている」だけで多くの情報をキャッチし、吸収しているんです。子どもには「延滞模倣」という「一度見たものを記憶し、手本を見ずに再現する」という力をもっています。これは発達するうえでの重要な機能。「保育園ではやらないけど、家では完璧にできる」というお子さんも、全く問題ありません。子どもにとっては、見ること・刺激を受けることが一番の学習になります。無理にアウトプットをさせると、手遊びが嫌いになってしまうかも…すると効果は無くなってしまいます。子ども達ひとりひとりが自分なりに楽しめるような雰囲気づくりをしてくださいね。

効果を理解した上で、子どもが遊びやすいよう適切に声掛けを！

以前の記事で、『ワニの家族』の場合「肩の可動域をあげること」が狙いの一つだと説明しました（⇒「手遊び歌の狙いと効果を高めるコツ」）。しかし直接「肩甲骨を動かそうね～」と言っても子ども達は何のことかわからず、逆に動きづらいですよね（笑）。直接説明するのではなく、狙いに沿った動きができるよう「思いっきり開くよ～」などサポートするように声をかけてください。

取材協力

ギフト教育ラボ
ギフト教育ラボでは、乳幼児の「学習能力」「感性」「身体能力」を育てるため、脳科学者、臨床心理士、スポーツトレーナー、行動科学研究所などと共同開発したメソッドを学べる講座を運営しています。声掛けや手遊び歌など、育児やお遊戯などの効果効能が科学的根拠により理解できる、今までになかった「日本初」のカリキュラムです。