保育園の園長先生に求められる資質・考え方や行動とは?
- 保育インタビュー
- 2015/10/06
保育園の園長歴13年以上、にじいろ保育園新桜台園長の吉田シズ子園長に、園長の仕事やモットー、園長の適性などについて伺いました。園長の仕事に興味がある方、園長を目指している方、必見です!
吉田シズ子園長
ライクアカデミーにじいろ保育園新桜台園長。公立保育園で一般保育士を19年、主任、副園長を各5年、園長を10年間務める。公立園長を退職後、保育ルームの立ち上げに関わり、4年間一般保育士として就業。その後株式会社ライクアカデミーに園長職として入社し、現在に至る。
子ども・保護者・保育士との関わりを大事に
ー園長先生の普段のお仕事内容を教えてください。
まず出勤して、その日の職員体制を確認します。このクラスは人員が不足しているから、人を回さなきゃ、とかね。
10時になったら、各クラスを回り子どもと職員の様子を見て、声をかけていきます。
10時過ぎには子どもが散歩に出ることが多いので、メールチェックや郵便物の整理などこまごました事務作業に手を付けます。
でも、見学者対応や一時保育の方を見に行ったりもするので、中々はかどりませんけどね(笑)
お昼は職員会議、リーダー会、離乳食会議など、連日会議が入っています。
会議が終わると、園日誌や業務日誌などの事務作業に戻ります。
今日は、今度参加するブルーベリー狩りの申込書を記入していました。
お迎え時間の夕方には、玄関付近をうろうろしながらお母さん達とお話をします。
6時半になると延長保育の子どもが夕飯を食べるので、アレルギーの子に出すメニューに間違いがないかの確認などを行います。
あとは、園に併設している保育ルームの様子を見に行ったり、体調の悪い子の面倒を見たり。園長会議へ出席することもあります。そんな感じで常に何かしら動いています。
本当に好きでやっているとしか言いようがないですね。
ー本当に保育のお仕事がお好きなんですね。大変だと思うことはありますか?
やっぱりね、忙しいところかな(笑)。
1日中事務事務所で作業をしていたら、こんなに忙しくならないと思うんです。
でも私は、子ども、職員、保護者と直接関わることを大切にしたいんです。そこはやっぱり譲れない。
子どもや保育士1人ひとりに毎日声をかけたいし、
8時半に迎えにくるお母さんには「お疲れ様です」って言いたい。
特に、保護者対応って園長の仕事の中でとりわけ重要だと思うので、
どうしても時間が必要になるんですね。
園長先生が考える保護者支援の重要性はこちら⇒保育園が担う重要な役割「保護者支援」
他にも見学に来た保護者の悩みを聞いたり、老人ホームの方と交流したり、もう時間がいくらあっても足りない(笑)
「地域に根差した保育園」を目指しているので、やりたいことがたくさんあるんですよ。
ー反対に、保育のお仕事のやりがいは何ですか?
そうですね、例えば、子どもや職員の成長を目の当たりにできること。保育園全体で協力した行事が成功して、子どもや保護者の喜ぶ顔が見れること。地域のお母さんたちの相談に乗り、悩んでいたことの解決策が見つけられること。ここでは言い切れないくらい、本当にたくさんありますね。
これからもずっと、保育に関わっていきたい
ー多岐に渡ったお仕事をされていますが、今後の目標を教えてください。
1つ目の目標は、気力と体力を持ち続けること。
私も60歳を超えたのでこの2つがなくなったら終わりだと思うんです。
気力体力の維持には、オンとオフと切替が大切だと思うので、休日は趣味の時間をとるようにしています。
私は自然が好きなので登山をしたり花を活けたりしています。
2つ目は、専門職としての意見をしっかりもてる職員を育成すること。
今の若い人はトラブルを避けるあまり、一見仲良くしていても本音を溜め込んでいたりしますよね。
でも私たちの目的は、仲良く仕事をすることでなく、子どもや保護者のためにより良い保育をすることですから、
意見が食い違うことを恐れてはいけないと思うんですよ。
3つ目は、「保育園アドバイザー」になること。
資格があるわけではないんですが、尊敬する先生のもと、月に1回勉強しています。
今って、園と保護者間でのトラブルが非常に多いですよね
そんな時どう解決すればいいのか、アドバイスする方法などを学んでいるんです。
体が動かなくなって園長ができなくなっても、悩んでいる保育士の助けになれればと思って。
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